例えば何が面白いのかわからない芸人
例えば、なぜ人気になったのかわからない芸人がテレビに出ていて、「この人ってコントするの?」とか思ったりしないだろうか。
漫才でも一人喋りでもいいけれど、「芸人」と言われているならどんなネタで評価されたのか気になってしまう。
ベテランと呼ばれる大御所の笑いが、若い頃は全く理解できなくて、どこがウケているのかと思ったりした経験はないだろうか。
別の例を挙げると、いつもお手頃の値段でお求めやすい商品があって、それ目当てに店に通っていたら、あるタイミングで値上げしていたりすると、価格が上がってもついつい同じ商品を買いたくなる。
これらは「一定数を超えると排除できない」と言う法則の一例である。
知名度と言う言い方もできるが、全くの新人と容姿が同じでも、知名度があるとその人の方が安心してしまう。
それらの法則を使った商売として、既に実績がある人気商品と同じ性能を半額で売り出してシェアを取りに行くのだ。
一度シェアを取ってしまうと、安心感はしばらく続くから、同程度の性能なら売上が落ちないのだ。
そのためには、最初からコストに利益を乗せて販売価格を決めるのは、あまりいい商売ではない。
習慣化するくらいまで利用してもらった後で、価格を相場に近づけても遅くはない。
安い割にいい商品。と言う評価が値上げ後も安心感がある商品と言う評価になる。
それまでは徹底的に使ってもらうことで、一定数以上の利用者を囲い込むことだ。
商売上手とは何か?
例えば飛び込み営業をしても、多くは断られる。
価格やサービスの内容以前に、「飛び込み営業」だから。
しかし、何件かは話だけは聞いてもらうことができて、相場よりも安いとかサービスがいいと言うアプローチに乗ってくれることがある。
例えば既にある業者と取引していて、サービスや価格に不満を感じていて、自分からは探していなかった時に飛び込み営業が来たようなケース。
同じか少し安くなるなら…。
価格をキッカケに選んでもらえたとして、利用することに慣れてもらいながら信頼関係をどれだけ築けるか。
信頼関係があると、同価格で売り込む他社の営業が入り込めなくなるからだ。
中には「この前、別の営業マンが〇〇円で売り込みに来ていた」なんて話をしてくれたりする。
明らかにこちらの反応を試して来ているので、スルーや無反応は NGで、「〇〇円」を解説するといい。
例えば、商品をお届けするだけなら〇〇円も合わせられますよ。でも、トラブルが起きた時に直ぐにお邪魔して対応してくれるかが業者選びのポイントですよね?っと。
もちろん、対応の良さが売りになっていないと言えないセリフではあるが、最初は価格勝負をして来る参入業者に、既存の会社はそうやって応じる。
信頼関係があると、トラブルを抱えるよりも安定した取引の方がいいし、そんな会社は売上げも安定しているから取引先側も付き合いたい。
それが1円でも安いを探している会社は、それだけ不安定だから、営業としても大切な取引先ではなく、場合によっては切ってもいい顧客になっているから、価格だけで選ぶ相手なら早々に手放してもいい。
例えば、予算が100万円で、リビングに置くテレビを買おうと思ったら、どうやって商品を探すだろうか。
人気ランキングを確認して、価格ではない機能などからアプローチしないだろうか。
でも価格が決まっていて、しかもできるだけ安く買えるかと思ったら、「人気ランキング」よりも「売上げ数」などで探さないだろうか。
「まぁこれくらいを買っておけば」と言う選び方。
メーカー側にすれば、最新機能で勝負するにもいいけれど、聞き覚えのある機能付きでお手頃価格な商品は、一定数のニーズが期待できる。
昔、バイクは大半のライダーが400cc以下のバイクにしか乗れなかった。
免許制度が変わり大型が取得できるようになれば、大型バイクが高くても購買意欲が期待できた。
でも現在では400cc以下のバイクも高くなってしまった。
大型免許の意味は薄れて、バイクそのものが高価になってしまった。
結果、ちょっと乗ってみたいと思っても、新たに購入する層からは参入しづらくなってしまった。
まだバイクの良さも知らないうちに、長いローンを組んでまで買いたくないと諦めるしかないからだ。
その意味では使いやすいお手頃な価格の商品があって、習慣化して高額な商品へとグレードアップすると言う流れが理想で、その意味でもバイクを趣味にすることが厳しくなっていると感じる。
これが一定数のユーザーがいると、業界全体が盛り上がるので、商品開発にも資金を投じられ、結果また魅力的な商品が販売される。
しかも問題点があった時に、全面的に廃止ではなく、共存のような形を模索することになるから、簡単には排除して閉幕にはできない。
と言う観点から、これから独立してビジネスを始めるなら、早い段階から周知される工夫を考えておくべきだ。
何となく営業している間に口コミで広がるものではなく、宣伝や告知を行い、またリピーターや口コミ、そのような取り組みを積極的に行って、軌道に乗る一定ラインを早く突破してしまうことだ。
売上げや利益が低かったとしても、そこは事前に備えしかない部分で、経営しながらコスト削減ばかりになってしまうと、一定数を超えることは難しく、活動の存続さえ危なくなってしまう。
一定のラインを満たすことは、本来の評価以上に大切だと思う今日この頃。