最近の声
言葉では上手く表現できませんが、老化が進むと特徴的な声質になります。
以前からまだらな感じは認識していましたが、「声」までは変わっていませんでした。
それが、受け答えしている時の声、滑舌が、もう全然違っています。
しかも歩行力も著しく低下していて、もう100mの距離でも独歩では危険です。
訪れたデイサービスのスタッフも父親の歩行を見て「車椅子も考えないと…」と言うような話でした。
「車椅子!?」
転倒のリスクが高まれば、当然ですが検討されるポイントです。
しかし、その言葉を聞いて、躊躇ってしまったのが本音です。
生活習慣の見直しは、父親のようなナルシストには難しいものです。
前後関係も考えずに楽な方に進みやすく、後で行き詰まってしまうパターンが多いのです。
しかも、日中も寝転ぶスタイルが抜けなくて、足腰の筋力が低下するだけではなく、寝たきりに特徴的な褥瘡も腰にできています。
糖尿病なので皮膚が弱く、ちょっとした皮膚の圧迫でも褥瘡にもなりやすいからですが、ここ数日の様子を見ていると近いうちに「このまま寝たきりになってしまう」と言う不安さえあります。
しかも褥瘡が出た時に、できるだけ座って過ごすことを勧めましたが、趣味などもないし、家事も嫌がるので、結局は何の予定もなくて寝てしまうのです。
その結果、薄手の敷布団出して、リビングに敷き、そこで寝転んでいます。
さらに驚いたのが、最近ではもう父親が敷くのではなく母親に敷かせていました。
それではますます活動量が低下するのですが、父親の気質を母親が理解できないので、「敷いてあげること」を優しさと解釈するクセが抜けません。
夜になって、改めて父親と話した時に、「転倒して骨折でもしたら入院だよ」と言ったのですが、自分が歩けなくなっていることをもう忘れているような態度でした。
「嗚呼」
とても面倒くさい感じで、立場が入れ替わってしまいます。
心配しているのに、それを聞いてあげているような態度を出してくるのです。
ナルシストの場合、価値観は自分にしか存在しません。
それは、トラブルもまた同様で、本来なら父親のことでも、父親にすれば誰かが勝手にしていると思い込めるんです。
嫌なことは放置すればどうにかなっている。
それが父親の解決策なのです。
だから、歩けなくなってオムツになり、在宅での交換が作業含めてどれだけ手間かは考慮されません。
歩行力が大切だと説明しても、動じないのはどうなっても誰かが面倒をみてくれると思っているからでしょう。
車椅子と言うことも言われ始め、トイレや入浴が困難になれば、例えば母親が維持でもすると言うのなら分かりますが、割とあっさり他人事だったりするので、その辺りの対応も早々に決めておかないといけません。
二人共、できなくなっているのに自信があって、口だけは出して来ます。
二人のことと意思を尊重するようには思っていますが、もう二人は何もできないに等しいようです。
朝も母親はチラシを見て値段の確認をしていましたが、毎日、ピーマンを買って来たりするくらいで、在庫ががあるとかないとかももう気にしていない気がします。
昔から金銭管理ができなかったのか、買い物が上手くできないんです。
しかも、ピーマンを無理矢理使った料理を作っても、かなりの確率で食べません。
何でそんなにピーマンばかり出ているのか。
そこをもう忘れている気がします。