在宅介護で無理をしない
子どもの立場として、親を施設に預けることは気が引けることかもしれません。
でも考えるべきことは、どんなに頑張っても子どもが親の面倒を見切れない時があるからです。
というのも、こみちは介護福祉士の有資格者で、実際に介護施設で介護現場にも携わって来ました。
その経験から話すと、介護される人に対して3人の世話役がいないと、長期的な介護は誰かの犠牲を伴います。
一人の介護士が安全に介護される人を見守るとしても、介護の程度にもよりますが在宅で両親をみるのも仕事を抱えてはキツイでしょう。
排せつ介助が中心となる寝たきりなら、上手くスケジュール管理すると在宅ワークもこなせるかもしれません。
しかし、両親のどちらかが認知症の傾向があって歩き回ることになると、その一人をみるのさえ一苦労です。
実際、介護施設でも、認知症の利用者を預かっていて、徘徊する傾向があると一人の介護士がつきっきりになります。
夜間などで介護士がより多くの利用者を担当する場合、徘徊する利用者を連れて各部屋を回って安全確認を行うことも珍しくありません。
もう少し言えば、アルツハイマー型の場合と前頭側頭型の場合でも接し方が異なり、認知がどう低下しているのかで介護の程度も異なります。
前頭側頭型の場合、判断を行う機能に低下が見られるので、簡単に言えば今までとは性格が異なって感じるかもしれません。
控え目な性格というのも、この前頭部の機能によって状況判断しているからだと言えるので、この部分の認識が大きく変わってしまうと人格さえ違って見えます。
「子どもとして親だから介護するのは当たり前」という頑張りだけでは、とても面倒見きれない状況があり得ます。
結論として、親の世話をしたい気持ちもよく分かります。
どうしても介護施設では完璧な対応は介護士には追いきれません。
しかし、自身の健康を害してしまったら、本末転倒です。
そうなる前に、相談できる人やルートを検討することが大切です。
こみちの考えとしては、在宅介護はトイレと食事を自身で行えることです。
そのためにも、介護予防の習慣として、外を散歩するというような足腰の鍛錬はまだまだ健康的な時から勧めましょう。
立つことが難しくなると、一気に介護の難易度が上がってしまうので。