ネタバラシはできないので…
10年前に観ていたら、また少し違った感想だったと思いました。
作品として、映画のストーリーとして、上映から30分くらいまでとそこから全体像が見えてからの、さらに作品が扱おうとしているテーマを知ってからと、段階的に印象が変わります。
中高年の人が観た時と、10代の若い人、日本文化を知らない海外の人など、きっと映画に対する評価が変わると思いました。
日常生活の中で感じている断片のようなものを、映画は一本の線で繋いだ感じで、ただ「それを扱って良いのか?」と感じる大きく深いテーマも含まれていて、こみちの「心」に問い掛けます。
例えば親の介護や長く連れ添った配偶者がいる人なら、劇中のセリフでいくつか刺さるでしょう。
新開誠監督の作品はいろいろと観ていて、「君の名は」も良かったのですが、今回の「すずめの戸締まり」は映像の美しさに加えて、アングルの多彩さなど、ダイナミックで壮大な描写は満足感が高いはずです。
中高年になったからこそ
こみち自身、人生の折り返しではなく、ゴール近くまで来ている印象があります。
「どんな未来が待っているだろう?」ではなく「どんな人生だっただろう?」と、これから先のことは今までの総まとめに感じていて、だからこそ「生かされている」ことへの感謝をわすれてはいけないなと思います。
「すずめの戸締まり」を観終えて、「今日を大切に生きよう」と改めて感じました。
とても良い作品だと思うので、気になる人は是非映画館へ足を運んでみてください。
おすすめです。