あわや「交通事故」に!?

 何気ない運転中でのヒヤリハット

片側一車線の、割と交通量もある道を走行していました。

進行方向右手側にガソリンスタンドがあって、中央車線を占領するように右折待ちで停車していた車が確認できました。

片側一車線の道なので、道の真ん中に車が一台停まっていると脇をすり抜けるのもなかなかで、後続車は減速しなければいけません。

こみちの前を走る車も、速度を落として左側から停止車両を抜かそうとしています。

しかしよく見ると反対車線からも右折を試みようとする車が近付いて来ました。

つまり、道の真ん中に2台が停まって、共に右折したいのです。

そして脇をすり抜けようと減速し、そこから加速に転じた瞬間、反対車線からは後から現れた右折待ちの車両が無理なタイミングで目の前に突っ込んで来ます。

加速していた車は急停止し事故を避けられましたが、無理に右折で前を横切った車は停止せずに渡ってしまいます。

後方から一部始終を見ていたこみちは、もう完全に事故ったと思うくらいのタイミングです。

急停車したドライバーは、もっと目の前で見ていたのでそう感じたでしょう。

なぜ、危ないと思っても止まれないのか?

高齢者になると、反応速度も低下しますが、状況把握にも時間が掛かります。

つまり何もない状況での運転はできても、瞬間的に起こったことに対応するのは苦手になるのです。

そのような傾向を理解していたら、少しくらい時間短縮になっても、無理をしないような段取りで挑むべきです。

目の前で起こったヒヤリハットも、事故にならなかったからよかったですが、脇から出てくることは運転している人なら予測できたはずだし、さらに言えば歩道を歩く人の有無まで考えると、アクセスを踏み込んで一気に渡り切るべきではなかったはずです。

でも、慌てると「ストップ」ではなく、「ゴー」になってしまうのは、進むことよりも立ち止まることが精神的にストレスが掛かるからです。

高齢者になると「時間」の把握が苦手になり、複雑なスケジュールを時間通りにこなせなくなります。

「午前10時に来てください」と頼まれて、例えば9時に着いてしまったりするのは、移動時間や到着後の一呼吸などを逆算できなくて、「とりあえず行こう」と相手の準備や予定を無視して出掛けてしまいます。

それでも、到着場所で時間調整をすればいいのですが、「もう大丈夫ですか? いえいえ、ゆっくりどうぞ!」と相手との待ち合わせ場所に顔を出してしまうのです。

「お待ちくださいね」と相手は言ってくれるでしょう。

しかし、予定を分単位でこなす人からすると、予定時刻の10分も前倒しされるとやはり迷惑です。

例えばそんなことが、こみちの父親にもよく起こります。

「早すぎるよ!」と注意しても、「大丈夫、応対してくれるから」と返って来ます。

迷惑だろうなぁと思いつつも、例えば病院などであれば、高齢者特有の行動を理解しているでしょうし、こみちも少し甘えて見過ごしている部分もあります。

高齢者になると、まさかという場面で止まれないことが増えるので、車の運転には注意したいものです。