中高年の頑張り 改めて感じる「コロナ禍」の影響

 大きなローン返済があると

住宅ローンや自動車ローン、世代によっては教育費などもまだまだ大きな負担になる時期でしょう。

収入が比較的安定している「正社員」に比べて、パートやアルバイトのような雇用契約は社会情勢に応じて雇用打ち切りの可能性が高いとされます。

当然ですが、ある程度の見込みで大きなローンを抱えた場合、思ったような収入が無くなってしまうと返済が滞るだけでなく、自己破産という選択をするケースもあるでしょう。

自己破産というと、借金返済の切り札というイメージですが、「借金」ばかりではなく、「財産」についても手放すことになる手続きなので、これまで頑張って手に入れた「家」や「車」が奪われてしまうことでもあります。

しかし、全ての預貯金まで奪われるものではなく、多少の現金を残してもらえるようですが、それでその後の生活を立て直すとなったら、独り身ならまだしも、家族を抱えているとまだまだ悩みが残るでしょう。

こみち家の老後

こみちの家の場合、幸いにして大きなローンがないのですが、何より懸念は両親の介護問題です。

食べることが好きな父親と、天然なのか認知低下なのか分からない母親と同居しているので、段々と介護問題が課題になっています。

もう、お願いしたことをそのまま完了できないことが多い両親で、不燃ゴミを捨ててと頼んでも、何かに使えるかもとプラスチック製の箱を抜き取ってしまう行動があります。

両親の世代特有ですが、「もったいない」という気持ちから簡単に捨てられないのです。

ある意味、自分で管理できるならそれも良いのですが、いつの間にか冷蔵庫の上や棚の一部にいつ使うのかも分からない「品」が増えて来ました。

想像できるかもしれませんが、認知症というと「物忘れ」が思いつきますが、認知機能(状況判断)の低下は、今までならしなかっただろう行動が増えることを意味します。

毎週水曜日に缶を捨てる。

当日になって「捨てた?」と聞いても、「缶」を連想出来ずに「何を?」と返します。

「缶だよ」と言うと、「缶?」と返ってきて、「水曜日だから缶を捨てないと」というとさらに「水曜日は、缶を捨てる日だよ」となります。

その時点でまだ、水曜日という感覚と缶を捨てることを忘れていることが認識出来ていません。

さらに、「忘れたらダメだよ」と注意しても、そもそも忘れたとは思っていないので、「全く! 忘れないよ!」と怒ってしまいます。

例えば、カレンダーに丸を付けて、「缶を捨てる日」を忘れないように工夫しても、カレンダーに丸は付けてくれません。

「できる」と思っているし、「面倒だ」とも感じているからです。

でもできていないので、日常生活ではいろんな支障が起こります。

すでに、ワサビのチューブやマヨネーズなど、様々なストックが棚に置かれています。

一本分ではなく、三本とかあったりして、段ボールの箱に一杯くらいの調味料がストックされています。

さらにトイレペッパーなども同様に、どんどんストックが増えていて、「いつか使う」という意識だと思うのですが、父親の使っている部屋を覗くと、生活雑貨品もかなり蓄えられていました。

室内も衣類などは畳んであるものの、衣装ケースに戻されずに積み上げられている状況です。

その内、畳むのを面倒になれば、部屋が一気に荒れるでしょうし、荒れた時に元に戻す頑張りがもう大変なのも事実です。

コロナ禍で、どうにか今は生活を続けていますが、このまま何もなく終わるという状況ではありません。

いずれ母親も仕事を辞めれば、一日中家にいて、それこそ持て余した時間でいろんなことを始めるでしょう。

味覚が衰えて料理が下手になった母親が、3度の食事を準備すると思うと、それはそれで悩みます。

中高年のこみちなどは、働けるだけでもありがたい状況ですが、両親の介護まで含めると、やはり生活は先が見通せません。