セオリーがある
こみちはNHKで放送されている「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組が好きです。
理由は「憧れる」から。
ただ、出演されるその道のプロフェッショナルたちも凄いのですが、それを可能にしている「環境」があることにも着目してしまいます。
人が活躍する時、その人の持つ「才能」も重要ですが、活かし切れる「環境」がなければ宝の持ち腐れになってしまうでしょう。
そう考えると、「プロフェッショナル」で取り上げられた彼らには「環境」も備わっていたといえます。
どう適切な「環境」を手に入れるのか。
実は人生が上手くいくためのポイントだと思っています。
良い環境と悪い環境の違い
「良い環境」というと、例えば優秀な人がいるとか、高性能な設備があるとか、思い浮かべてしまいます。
つまり、「悪い環境」とはその逆で、仕事ができない人がいたり、十分な装備が整っていないことを想像するかもしれません。
しかし、こみちとしては「良い環境」と「悪い環境」の決定的な差は「どうにかなるかどうか」に尽きると思います。
つまり、「仕事ができない人がいる」ことが悪いのではなく、そんな人を上手に扱える人がいるかどうかがポイントなのです。
装備に関しても、確かに最新の高性能なものが効率的ですが、今の状況に応じた設備なら先ずはそれで十分なはずです。
職場環境の変化
勤務している介護施設で、エレベーターの電気代を節約したいのか、館内の数台が停止中になっています。
同様に、建物の構造上、外光が差し込まずに終日照明が欠かせないエリアの蛍光灯が間引かれ、今までよりも薄暗くなりました。
コスト削減の一環と思うのですが、「心地よく過ごすこと」と「使えなくはない」ことの開きは決して少なくはありません。
実際、照明器具が数カ所削除されていると気づいたのは、廊下を歩いて薄暗かったからです。
なんとなく「薄気味悪いなぁ」と思って周囲を確認した時に、照明器具が限られた所にしか付いていませんでした。
確かに歩くだけなら歩けなくはありません。
でも、感覚的に「薄暗い」のは事実。
しかもそこは利用者も1日に数回は移動で通り抜ける場所でもあります。
つまり、見えない部分でコストカットするなら利用者には影響ありませんが、見える部分をカットし始めると、今度は利用者が家族に変化を伝えて、やがては退所へとつながります。
さらに言えば、新しい利用者も集まりにくく、さらに経営的にも困窮します。
これこそまさに「負のパラレル」状態ですが、放置してしまうと「施設閉鎖」や「倒産、廃業」にも繋がる予兆です。
また、働いているスタッフも無表情なら、どこか楽しそうに働いている雰囲気も感じません。
サービス業でもある介護施設で、ただ取り決めたことを行うだけでは十分ではありません。
つまり、ホテルマンのような高度に教育された接遇マナーでなくても、気持ちさえあれば温かみのある対応は可能でしょう。
その部分も無くなってしまっているのを感じているので、本当に仕事をしていても「良い職場」にはほど遠いと感じます。
しかし、そのような根底に目を向けず、今もなおスタッフ間でマウントの取り合いや主導権争いに目が向いてしまう介護士がいて、本来なら「今後の働き方を相談する」対象者ですが、人材不足の介護業界では先ず肩たたきすることもできません。
当然ですが、志ある介護士ほど離職してしまい、働き方を改めない介護士ばかりが残っていきます。
それゆえに、職場環境が改善されないばかりか、本来の介護サービスを提供できていないことにも不満です。
異業種などで輝いている人たちを見ると
例えば「プロフェッショナル」に登場された人物を見て、「凄い」と思う反面、その環境をどうやって手に入れたのかが気になります。
彼らのような特別な才能を有している人は別にだとしても、先ずはみんなが生き生きと働ける環境作りができないものかと思うのです。
これが個人の問題とすれば、職場で歯を食いしばって頑張る意欲が残されているなら、個人事業主でも良いはず。
それくらい、今の職場には違和感しかありません。
働いていても全く楽しくないし、利用者がこみちに依存してくる「原因」も明確です。
介護士として働く人が、その「原因」に気づいてあげられないことにいろんな意味でため息も出ますが、それだけ個々のスタッフもどうすれば良いのか分からないのでしょう。
でも、雇用契約の内容を改定した後、給料面では施設側の「意思」も思い知りました。
というのも、もう一段階踏み込んで「そう言う意図でしょう?」とこみちから歩み寄る状況ではないはずです。
「自分たちでできる」ということなら、その決意を信じて頑張って欲しいものです。
ただ、ダブルワークを始めて、施設との関わり度合いが減ったことで、客観的に思う施設の経営状況には不安や疑問も感じます。
でも、「プロフェッショナル」のような番組に取り上げられる人や職場は、その原因を誰かが気づいて、支えたからだとも思います。
こみちの未来
単純に、もう少し楽しく働けないのかと思ってしまいます。
介護士の仕事は激務というよりも、悲しくなってしまうような業務です。
曇った表情の利用者や不満を我慢している利用者、居た堪れずに不満をぶちまける利用者と、反応は様々ですが、少なくとも健全な環境ではありません。
そこに一生懸命になるよりも、こみちが輝ける場所や、もっと必要としてくれる場所があるように思うのです。
プロフェッショナルに登場された人のように「偉大な仕事」をしたいと願っているのではなく、頑張ることができる職場環境を作れれば、もっと自分らしく、取り柄を活かして生きていけそうに思ってしまいます。