リビングで寝起きする父親
日中、ほとんどの時間をテレビの前で寝転んで過ごす父親。
そんな父親が、自室を使わなくなくなり、夜もリビングで寝ています。
性格的に目立つことや派手なことなら好みますが、地道で目立たないことが苦手な父親。
なので、家事分担も褒められないとできません。
「いつも丁寧な作業だね」
「やっぱりお父さんだとキレイになっている!」
一方で、「ここ、上手くできていないね」とか「もう少し時間を考えてやれない?」とか、マイナス的な評価を受けた時に、父親の反応はいつも「拒絶」です。
なので、褒められそうなことじゃないとできません。
例えば誰かがその場は貧乏くじを引くしかない状況で、「じゃあ、オレがするよ!」と言う言動は先ず父親の場合あり得ません。
それは心理学的な「ナルシスト」の自分基準しか持てない特徴に照らしても、自分が損を分かって動く時は、すぐにサポートが入るとか、みんなから「流石!」と大絶賛される時だけです。
貧乏くじでも、それがみんなから注目されていれば、「オレがする!」と言えるかもしれませんが、そこに困難があると気持ちが萎えて、途中で投げ出すことも珍しくありません。
ちょっと想像してください。
こみち家のリビングは、ほぼ父親が陣取っていて、もう何年もこみちはリビングのテレビでチャンネルを変えていません。
そして、リビングのエアコン。扇風機も父親専用になっていて、こみちが居ても暑ければ勝手に稼働して、寒くなれば勝手に切られます。
設定温度や風向きの変更を操作できない父親なので、誰かが汗だくでも、つけたり切ったりをずっと繰り返しています。
今、夜もリビングを陣取っているので、朝も晩もキッチンで料理する時は温度を調節できる機器を父親しか使えません。
扇風機を自分の近くに置いて寝ているので、それをキッチンの方に向けて使うことも躊躇います。
汗がダラダラと流れる中で、父親や母親が食べための朝食を作るのに、何だかやるせない気分です。
しかも、汗だくで用意した朝食でさえ、気分次第で食べないこともあります。
何より、母親が遅れて起きてきて、父親のためにまた朝食を作ることもあります。
「お父さん、これ好きでしょ?」
母親も父親と同じナルシストな気質で、自分の価値観でしか行動できません。
それは他人の気持ちをくみ取ることが不得意と言うことで、汗だくで作った朝食を「有難い」と感じるよりも、「何でウインナー2本なの?」と欠点や不満点を口にするのが癖になっています。
2本が悪いと言うよりも、母親の気持ちとしては例えば「3本ならいいのに!」と言う価値観があって、そう思った時に「2本」が不満に思えるのです。
そして、既に用意された状況で、さらにまだ得があることを幸せに感じるのも二人の特徴で、「新しいものを先に使う」ことが大好きです。
「ちょっと手をつけて」と言う行動が多く、それを後で使う人の気持ちがわかりません。
それはエアコンも扇風機も自分専用にして、誰も使えない状況になっていても気にしないでいられるのは、「ナルシスト」な気質だからでしょう。
父親が自分の部屋で寝起きしていた頃、早朝のわずかな時間ですが、誰もいないダイニングテーブルに腰掛けて、動画視聴する時が幸せでした。
でも今は朝から目の前にイビキをかく父親がいて、それこそキッチンの照明だけつけて料理しています。
一度、そんな時に母親がトイレに起きて来て、リビングやキッチンの様子見ています。
母親にすれば、「暗かったら電気をつければいい」と言う性格なので、逆にこみちが薄暗い中で料理しているのを不思議に感じているでしょう。
父親にしても、途中で目を覚ましてトイレに行ったりしても、リビングで寝起きすることが迷惑とも感じていないのです。
仮に感じたとしても、自分の「得」を失うことはしないので、今が良ければ父親が行動を改めることは考えにくい話です。
得を与えれば、底なしに受け取り続ける二人なので、こちらが力尽きるまで、気力がなくなってやめない限り「もう十分だよ!」とはなりません。
エンパスがナルシストに近づいてはいけないと言うのも、相手の欲求を敏感に感じるエンパスには両親のようなタイプは負担が大き過ぎます。