やっぱり「男性の介護って面倒だ」と思ってしまう話

 ここ最近、両親の夫婦喧嘩が頻発している!?

仕事に夕飯作りに忙しい母親は、少し疲れている。

三度の食事とテレビを観ている父親は、かなり暇だ。

今朝、朝食と弁当作りのために起きて来たこみちだけど、父親が使った食器が放置されて、ダイニングテーブルの椅子、リビングの椅子が乱れたままになっていた。

「これくらいいいだろう」

と勝手に判断し、でもその尻拭いを家族にさせる気質は、母親だけでなく父親にもあって、以前はこみちもせっせと片付けていたけれど、最近は一切手を出さない。

昨日も午後8時からになっていたこみちたちの食事が、母親の忙しさから午後9時になった。

その1時間で何を料理したのかというと、肉炒めて、魚を焼いて、酢の物を作ってと兎に角多い。

こみちたちはその中からだいたい一品くらい手を付けて、他の料理は食べないことが多い。

こう言ってしまうと身も蓋もない話だが、母親の料理は煮物に限る。

肉を焼くと硬くなっているし、魚もパサパサだ。

失敗を改善しないから、また同じミスをする。

それでも、父親に対して「尽くしている妻」でありたいのだろう。

元々母親にある「頑なさ」とか「頑固さ」とか、たくさん料理を作るというフレームを保ち続けて、でも個々の料理の味は上がっていない。

だからたくさん作ったのに、どれも食べてもそう美味しくないのだ。

それは、仕事の準備や家事の仕方、父親との接し方にも通づる。

今回、夫婦喧嘩の発端は、仕事に出ている母親に、父親が頻繁に電話をし、出ない母親にキレたことだ。

「仕事中は無理だよ」

母親が意地悪で言っているとは思えない。

でも、暇な父親は、家にいて気づいたことをすぐに母親に電話したくなるようだ。

「〇〇が減っている」「〇〇が食べたい」「〇〇さんから電話があった」などなど。

朝、両親の洗濯物を先に洗う。

洗濯機が終わりを告げる。

するとそれに気づいた父親が寝室から母親に電話を掛けて「洗濯機、終わったぞ!」と連絡するのだ。

「教えたい」「役立ちたい」という父親の気持ちと、「忙しい時間に何?」という母親。

普通に考えれば、自分の洗濯物もあるのだから、父親が干せばいいだけのことだ。

どういう訳なのか、洗濯物干しも一時期父親がしていたが、いつの間にかクビになっている。

朝、仕事の準備などでバタバタしている母親と、寝室でくつろぐ父親。

そして気づいたことを再々電話する父親に、母親がキレた。

確かに母親のやり方にもズルさがある。

謝らないし、人を当てにするし。

一緒にいて得がない。

でも父親になると、口ばかり出て、料理も作ってもらうことが当たり前という感じだから、扱い方面倒くさい。

昨日、母親が自分の部屋に戻った後、父親がこっそり何か食べたのだろう。

でも、その食器を片していないのだ。

「これはを誰が片付けるの?」

でも父親の中では「これくらい」という感覚だ。

すべての男性とは言えないが、父親のような男って本当に面倒だ。

自分の立場を理解していないから、「裸の王様」みたいになっている。