「一人で悩むより走っていたい!」という話

 「鬱」

正式な診断を受けた訳ではありません。

ただ、慢性的な無気力と無表情。

何より生きることへの意欲を失っていたのは事実です。

介護士の仕事を辞めたのですが、仕事の大変が理由ではなく、両親や叔母の将来、介護福祉士の受験といろんなことが重なったことで、気力を失っていました。

自分では分かりません。

こみちの場合は妻に「大丈夫?」と言われて、「ん?」という感じ。

何か始めるという時、割と手を出してしまうこみちですが、一歩も動くことなくそのまま固まったように居続けました。

もちろん、こみち自身にそんな自覚はなくて、例えるなら時間の経過が10倍とか100倍とか違っていて、数時間でも動かないでいられるという感じです。

先ずは家に居ないこと

日中、一階のリビングには父親がテレビを見ていたのですが、自室にいると長い時間一人きりになります。

何が辛いとか、悲しいのかもよく分からないけれど、涙がポロポロと溢れたこともありました。

夜になって帰宅した妻が帰って来てくれると嬉しくて、「おかえり」と叫びたいくらいだったはずですが、「ただいま」と言われてもあの頃は何も返事できませんでした。

妻曰く、無表情だったそうです。

きっと泣き顔でも怒った顔でもなく、無表情。

感情を完全に失っていたということです。

妻はこのまま変化がなければ、心療内科も考えていたそうですが、休みの日にはこみちを連れ出してくれて、環境を変えたりしてくれました。

「最近、笑えるようになったね」

妻に対しては、少し感情を出せました。

でも、他人がいると気持ちがパニックを起こして、何も言えません。

店で買い物することも怖かったです。

だからずっと妻の後ろをトボトボと付いて行きました。

もう少し回復した頃になると、妻が仕事で出かけた後は、ドライブをしていました。

と言っても近所の公園の駐車場までとか、大きなスーパーの駐車場、図書館などが多かったです。

後部席に移動して、ipad で動画を見たり、絵を描いたり、そして妻が用意してくれた弁当を食べて昼ごろに帰宅するという生活です。

少しずつですが日常生活を取り戻していく中で、時に大きな感情の沈み込みがあって、その時はあまり良いことを想像しません。

そのタイミングも今にして振り返ると、段々と頻度が減っています。

実はここ最近にもそれはあって、定期的に描いているイラスト書きに意欲がないのも、そのためです。

「ストレスの強さは知りたい」と思うようになって、amazfit band7 という商品を買いました。

アプリと連携させて、24時間のストレスチェックができる他、心拍数、spo2なども計測してくれるので、自分の気持ちと体調を把握できないかと思ったからです。

計測をキッカケに、ジョギングを始めました。

とにかく何も考えられないくらい走り続けて、不安な気持ちにもなれないくらい疲れてしまおうと思ったからです。

いきなり10キロ走るとか、20キロや30キロという毎日で、階段の昇り降りが辛いほど疲れさせました。

走るようになったのは、それこそ感情を失ってから一年くらい経過してからです。

ここまで回復できたのも、ずっと献身的に見守ってくれた妻がいたから。

そうそう、ドライブがてら神社に行こうと言うことになって、そこでおみくじを引いたのですが、「今は神に任せなさい」というような言葉が書かれていて、「ええ?」と驚いたことを覚えています。

最近は、1日のどこかでランニングをしています。

2キロくらいの時もあれば、昨日は15キロくらい走りました。

外出する習慣とモヤモヤした気持ちを払拭するために、ランニングはおすすめです。

散歩から始めてもいいと思います。

とにかく一日中、家にいるといいことなどありません。

日中の外出が困難なら、早朝とか陽が沈んでからとか、近所を一周するだけでも気持ちが変えられます。

何か始めたいと思っている方がいたら、このこみちの話が少しでも参考になったら嬉しいです。