結局、大切なことって
中高年になって、再就職や独立開業などに直面した時に、例えば資格取得という方法を考えがちです。
でも本当に大切なことは一つだけで、「気配り」ができることではないかと思います。
この「気配り」はとても幅の広い概念で、知識という側面も含めば、技術的な意味合いにも通じます。
つまり、資格取得も含みますが、ポイントは資格を取るということではなく、その資格によってどんなサービスを提案できるのかという部分が最も大切なのだということです。
宅建士の資格も簡単ではありません。
なのでその勉強が自身の生き甲斐や満足感になりがちですが、本当の勝負は不動産の仲介業者として何にこだわりどんな客を満足させたいのかという部分。
大手のオフィス移転案件を担当する人と、上京して都心部のワンルームを探している客層を担当するのでは求められるスキルはかなり差があるでしょう。
言い換えると「なんでもできる」ことよりも「これなら稼げる」ということにどう巡り会えるのかが課題で、フワッと満遍なく学ぶのではなく、どうすれば収益になるのかを常に考えるべきです。
そこがあってからの、自身のこだわりや向き不向きがあるからです。
つまり、気配りが不得手な人は、気配りとは何かを学ぶことから始める必要があります。
人との距離感やワードセンスにも言えますが、それらを間違えるとあとでどんなに策を練っていても、上手な気配りにはなりません。
もっと言うと、気配りは経験値だとも言い換えることができて、いろんな立場や状況を体験しているからこそ、相手の気持ちにも歩み寄れます。
ということは、中高年からの仕事探しで、上手くいく人と行かない人の違いは、それまでの生き方で何を学んだのかということでもあります。
常に自分主体でしか体験していなかった人は、それを他人が体験するとどうなのかを考えるべきですし、そもそもいろんな体験をしていなかった人は頭で考えて答えを出すよりもいろんな体験をして「気配り」とは何かを自分なりに見つけることでしょう。
その意味では、資格取得だけで人生を変えられる人もいますが、それが大切なのではなくて、もっと別の経験や方法が必要ということもあるでしょう。