「子ども部屋おじさん」ってどうですか?を浅く掘り下げる

 「子ども部屋おじさん」って

親が与えてくれた「子ども部屋」に、成人してからも住んでいる男性を指す言葉みたいです。

親が持ち家で、年金もしっかりともらえているなら、中高年になった息子が一人くらい増えたとしても、親にとっては安心かも知れません。

実際、家の近所に一人暮らしの高齢者がいて、たまたま通りがかった時に声を掛けられて、重くて運べない荷物を運んでもらえないかと頼まれました。

確かに荷物は重かったのですが、成人男性であれば一人で持ち上げられる重量で、多分20キロくらいだったでしょう。

依頼された方だって、本気になれば運べなかった訳ではなく、でも無理をして腰を痛めたりするリスクを考慮したら、それこそ健康維持を優先することが大切です。

その意味では、親が倒れたり具合悪くなった時に、子ども部屋の息子が頼れるなら、家族としてはどちらにとっても有益な関係になり得るでしょう。

一方で、持ち家ではなく借家だったり、親の年金が不十分だったりすると、介護が必要になった時に事情が一変するかも知れません。

こみちが介護福祉士の有資格者で、オムツ交換なども経験していますが、家族が家族を全面的に支えるのは、容易な覚悟では難しいと思います。

目安は、自力でトイレや風呂に行けること。

つまり、ヨタヨタと壁に手をつきながらでも、トイレや風呂場まで移動できるくらいの健康状態でないと、家族による介護はされる人もする人も精神的肉体的に負担が大きいでしょう。

一方で、介護施設で生活することになると、都内の有料老人ホームで立地面まで希望を叶える場合には、月額20万円では簡単に見つかりません。

都内から少し離れた山梨県や茨城県、栃木県などで月額10万円から20万円くらいです。

しかも病気などで病院に入院することになれば、さらに治療費なども加算されるので、家族側もある程度の蓄えがないとまた別の問題で悩むことになります。

住んでいる地域によっても金額は異なりますが、将来的に両親を施設に預けるつもりなら、それこそ月額で30万円くらいは必要でしょう。

その金額を親の年金で賄えたとして、居なくなった持ち家に息子だけが残された場合、食費や光熱費などを今度は自身で支払うことになります。

持ち家であれば、借家のように家賃が必要ではありませんが、5年10年単位ではガスのボイラーや上下水道のメンテ、外壁塗装などで10万円単位の金額が消えてしまいます。

その際の収入源をどう確保するのかがポイントで、それこそ「子ども部屋おじさん」の立場なら日雇いでも派遣でも問題はありません。

しかし、年齢によって雇用が厳しくなった時に、それこそ学歴や職歴による優遇も期待できない状況になると、安くて大変な仕事を安い賃金で担う可能性だってあり得ます。

その意味では、子ども部屋おじさんの段階で生涯稼げる術を確保しておきたいところでしょう。

持ち家を活かしてシェアハウス化したり、民泊を始めるという方法もありますが、いずれにしても知識や手段を知っていなければ始められません。

仕事をする上で最も重要なポイント

中高年にとって仕事をする上で最も重要なポイントは、人との繋がりだと思います。

どんな仕事があっても、それを自分に任せてくれなければ働くことができません。

相手からお願いしてもらうには何が必要なのかを理解して、他の誰かと同じ受け身では厳しいことも増えるでしょう。

一方で、不器用だったとしても、相手から信頼されていたりすると仕事は回してもらえます。

しかし、根本的にコネさえ無いと、求人募集に若い人と同じ条件で応募しなければいけません。

難しい仕事ではなく、簡単な仕事なら採用されるのかというと、それだけ多くの人が集まるので、採用される可能性はやはり厳しいものになるでしょう。

現代は何かみんなと同じ仕事をすることだけが全てではなく、「マニア」と呼ばれるくらいある分野に長けていたらやり方次第で仕事にできてしまう時代です。

「子ども部屋おじさん」の期間に、そんな分野をどう開拓できるかが最終的な結果を決めるように思います。

あくせくと子育てをする同世代も、やがて老いた時にもしかしたら子どもの世話になることがあるかもしれません。

同居するまではいかなくても、介護施設選びを代わりしてくれるかもしれません。

子どもにも頼れない時は、地域包括支援センターのような公的な機関もありますが、それだって他人と言えば他人です。

安心感という意味では、家族という意味は小さくありません。

最後は自分で決めるしかありません

どうなろうと気にしないという選択肢もあれば、子育てで大変だったけど、子どもがいてくれて助かったということもあるでしょう。

つまり人生に於いて「正解」というものではなく、大変さにはやはり安心感のようなメリットもあって、気ままな生き方にはやはり後々になってできないことも出てしまいます。

どんな人生で終わりたいのかという逆算をしてみると、今をどう生きるべきかも決まって来るでしょう。