中高年からでも間に合う「国家資格」

国家資格取得にこだわる理由


資格には、2つの性質があると思っています。

1つは専門的な技術や知識を得ることです。

この意味では、民間資格も当てはまると思います。これまで知らないことができるようになるという点が重要です。

もう1つは、知識や技術を公的に認めてもらえる点です。

例えば「介護福祉士」は国家資格になりますが、身体介護に関する知識や技術を対外的にアピールできます。

介護の仕事では、初任者研修などでも同じような仕事に携われますが、施設内での役割やまとめ役として活躍したいなら、「介護福祉士」であることは大きなアピールポイントです。

こみちとしては、特に2つ目の性質に着目していて、国家資格の取得から生活基盤の見直しを図りたいのです。

介護業界でオススメの資格は?


介護業界で見掛ける国家資格としては、「看護士」「作業療法士」「理学療法士」「言語聴覚士」「社会福祉士」などがあります。

この中でも、「社会福祉士」は他の資格とは異なり、利用者やその家族の相談役を担います。

肉体労働ではないので、体力低下が気になる年齢になっても長く働けるでしょう。

ただし、この「社会福祉士」になるには、福祉系の大学に通う必要があり、中高年から挑戦するには時間も手間も掛かります。

一方で、「看護士」は、病院だけでなく、介護施設や障がい者施設など、幅広い場所で活躍できるので、知識と経験を身につければ、健康であれば働き口には困りません。

いずれの資格も独立開業というよりは、どこかの企業に就職することになるでしょう。

介護業界以外でオススメの国家資格とは?


それは「宅地建物取引士(宅建)」で、仕事内容は不動産の仲介業です。

全国各地にある不動産屋に就職し、アパートやマンション、戸建て住宅などの賃貸や販売に関われます。

もちろん「宅建」は国家資格で、その就職先は建築会社や金融機関と幅広いのも特徴です。

そして、多くの人にとって不動産は資産としての認識が高く、「宅建」の資格がないと業務に携わることができません。

注目したいのは、「管理業務主任者」や「マンション管理士」と呼ばれる国家資格との相性が良いこと。

両資格はマンションを管理する際に求められる資格なので、「宅建」とのダブル、トリプルで取得すれば心強いでしょう。

難易度を考慮すると、「宅建」を取ってから、「管理業務主任者」、さらに「マンション管理士」を目指すのがポイント。

「管理業務主任者」の資格は、マンション30棟につき1人の有資格者が必要なので、中高年からでも転職が見込めます。

もう1つの資格は、「電気工事士」です。

こちらの資格には1種と2種がありますが、まずは2種を受けてみるといいでしょう。

こみちが考えているのは、「電気主任技術者」と呼ばれる国家資格。

同じ電気を扱う資格ですが、電気工事士が配線工事など現場工事を担当するのに対し、電気主任技術者はビルなどの電気施設の保安や管理を行う資格になります。

中高年の場合、電気工事士が取得のしやすさからオススメですが、現場に出るので体力も必要です。

一方の電気主任技術者は、もっとも取得が容易な3種であっても難易度の高い資格。

しかし、保守や管理は体力低下が気になる中高年でも馴染みやすいでしょう。

そこで、まずは電気工事士。その分野に手ごたえを感じならさらに「電験主任技術者」へとステップアップを図るのです。

介護系の資格は、介護福祉士でも3年以上の実務経験が必要です。また、シフト勤務で夜勤もあるなど、体力的な負担も避けられません。

その意味では、「宅建」や「電気主任技術者」の合格率が「ケアマネ」並の10%前後だとしても、価値ある挑戦と言えるのではないでしょうか。