世間は二極化している!?
よく経済面で、これからは「二極化」して行くという話を耳にしませんか。
こんな場合での二極化は、大抵が勝ち組と負け組みたいに、上手く行く人と行かない人のような区別が多い。
しかし、実際は1%の成功者と99%の一般人に分かれるらしい。
ということは、成功者に見える人の中にも、実は99%に区分される人が無理して見せていたりするということだ。
YouTube でも感じる二極化
インターネット向けに出資される広告費が、テレビのそれを超えていることを知っているだろうか。
広告費は、宣伝効率を考えて投じられるコストだから、今やテレビよりもインターネットを多くの人が見ている時代になった。
そうなれば、テレビで活躍している芸能人も、副業という意味ではなく、所属事務所として本格的に動画コンテンツをYouTube に投じるだろう。
しかもそんな風に作られたコンテンツは、これまでの内容とは完成度が違う。
多分、現時点で収益を稼げているYouTuber でも、今後数年以内に廃業するかもしれなくなるだろう。
その理由は明確で、今稼いでいるYouTuber も実際には二極化が始まっていて、テレビタレント組の参入があっても、オリジナルコンテンツを出せるか、上書きされてしまうかに掛かっている。
長寿番組「3分クッキング」
YouTube 上に、テレビ局が開設したチャンネルが現れた。
社会的なインパクトや、興味関心が高いものの中から厳選された話題がコンテンツ化され始める。
当然、独自取材を元ネタにしているから、これを一般人が真似るのは敷居が高い。
つまり、料理番組として抜群の知名度を誇る「3分クッキング」がYouTube にも登場した。
例えばその再生回数を比べて、人気YouTuber にはまだまだ及ばないと感じるかもしれない。
しかし、5年前なら100万回再生できたネタも、もう同じように再生されなくなっている。
理由としては、YouTube に多くの一般人が参加し、受け取る側から受け取ってもらう側になって、また、当時熱狂的に視聴していた人のライフステージが変化してしまったことも大きい。
YouTube も誕生して10年を超えるらしいが、当時の中学生も20代半ばになっていて、興味もかなり変化しているはずだ。
面白いと感じるポイントも違うだろうし、観たいと思うテーマも変わってしまう。
つまり、人気者となったYouTuber は、視聴者と共に成長するのか、それともそのターゲットを変えずに新たな視聴者を巻き込むかに行き着く。
ある意味で、人気YouTuber が引退や解散したことをニュースで耳にするが、それはつまりずっと同じことを続ける難しさと、かと言って視聴者と共に成長路線に進むこともできないからだろう。
なぜなら、「3分クッキング」が果たす存在感でも分かるように、料理ネタが面白いYouTuber を観ていた層ではなく、料理をみたい層を先回りして囲い込んで行くからだ。
ある意味、現存するYouTuber が生き残るためには、今の視聴者を失わないことである。
しかし、再生回数を伸ばせないYouTuber の方が多いだろう。
言うなれば、ライバルとして考えた時の「3分クッキング」の完成度を超えることが容易ではないからだ。
つまりバラエティーはじめ、テレビ番組としてのノウハウが、視聴者層をじわじわと取り込んで行く。
そうなった時に、従来のYouTuber は個の存在感をどこまで維持できるかが問われ出す。
イケメンや美女という括りにしても、やはり芸能人は長けているし、トークでもスペシャリストがたくさんいる。
まして人気のあるYouTuber がそうなのだから、これからYouTube を始める人は、本業にできるのか、趣味とするべきか、時代の変化も考慮した方がいいだろう。
各業界で二流に位置している人が問題となる
超一流の人は、それこそどこに行っても問題はない。
一流の人も、適応に多少時間が掛かっても結果としてはうまくいく。
しかし、二流に位置する人はよく考えるべきだ。
特にYouTube の良い面を診すぎて、鞍替えするならより慎重になった方がいい。
二流というのは、人並み以上にできるけれど、どんな相手にも一定以上のパフォーマンスを発揮できるとは限らない部類の人だ。
その業界に詳しくない人には知られていない存在で、知っている人だとしても名前が真っ先に上がっては来ない。
つまり、今の流れを考えると、YouTube のようなコンテンツは超一流や一流が本気で参入して来たメディアだ。
本業の拡大に使うという目的なら別だが、主たる目的にするには話題性を失った二流は、簡単別の誰かで置き換えられる。
つまり、古巣も誰かで置き換えられ、参入したYouTube でもそう目立つことができなくて、じわじわと追い詰められている感覚だけが残る。
YouTube で何が起こっているのかと考えると、ある意味で実社会で当たり前の価値観が浸透し始めただけだろう。
テレビには、タレントをはじめ、各専門家が個々に切磋琢磨して今のポジションになった。
そんな彼らがタッグを組みYouTube で活躍しようとしている。
そうなった時に、全ての役割を一人で熟すYouTuberは相当な芸達者でもなければ、勝ち目はないだろう。
しかも、時には張本人が足を引っ張ってしまうことにもなりかね無い。
人気YouTuber が表舞台を去るのも、今後はプロデュースする側に移行したいのかもしれない。
時代が移り変わっても
やはり求められるのは、基本的な知識や技術の習得だろう。
それを抜きにした秘策は、一過性的に成功することもあるけれど長続きしない。
さらに言えば、時代の変化にも追従できないことが多い。
派手さを求めてバタつくよりも、逆にじっくり腰を据えて取り組んだ方が、結果としては良かったと思えるだろう。