中高年におすすめしたい介護士の仕事
介護士と言っても、勤務する介護施設によってかなり仕事内容が異なります。
初めて介護士として働くのであれば、特養ホームや老健、デイサービスなどがおすすめです。
その理由は、先輩介護士と一緒に働けるので、初任者研修などでは学ぶことが難しい「現場力」が身につくからです。
先ずは、現場で3年以上勤務し、国家資格でもある介護福祉士の資格取得を目指しましょう。
介護福祉士の資格試験は毎年1月末の日曜日に実施されます。
その合格の目安は、全125問の出題に6割以上の正解が求められますが、心配は必要ありません。
現場経験を3年以上積み重ねれば、それだけで既に5割前後の問題に正解できるからです。
つまり、残り1割から2割分をどう上乗せできるかがポイントになります。
例えば、特養ホームなどに勤務すると、日常の勤務で医師や看護師と密に仕事をする機会は多くないかもしれません。
つまり、利用者に対して医療従事者が何をどう関わるのか知ることも少ないでしょう。
一方で、病院内の介護スタッフとして働くような場合、日頃から医師、看護師の仕事を見聞きできるので、医療と介護の連携や役割の違いをより実感しやすいでしょう。
介護福祉士の試験に関しては、一部医療に関する内容が問われます。
しかしながら、医師や看護師に求められる知識を追ってしまうと、知識量が膨大なのでそれこそ学習効率が低下します。
試験で求められる意図を理解し、介護サービスの前提として問われる「医療」なのだと考えましょう。
このように、勤務した介護施設によっては、問われる試験内容と重ならない部分もあるので、そこを重点的に補うだけでも、残り1割から2割を賄えるはずです。
介護福祉士になると、そこからさらに経験を重ねて、ケアマネジャーという資格にも挑戦できます。
ケアマネとも言われますが、介護スタッフが利用者と関わりさまざまなサービスを提供しますが、そのサービス内容を「計画(ケアプラン)」としてまとめるのが主な役割です。
その人の性格や心身状態、家族の支援など、実際には施設入所された方々もいろんな背景を持っていて、それは機会的に判断できるものではありません。
そこで、先ずは現場経験を重ねて介護福祉士となり、さらに今度はどのような介護サービスが求められるのかを意識し、ケアマネになることで、今度は利用者とその周辺の事情を踏まえた役割へと移行します。
中には、ケアマネだけを業務とする人もいれば、ケアマネを続けながら現場スタッフとしても働く人がいます。
未経験からスタートし、ケアマネになるまでは最低でも8年以上の時間を要します。
介護福祉士になるのに3年、そこからケアマネの任命資格を得るのに5年が必要だからです。
親の介護を経験して
こみちは今後のためにも両親との同居を始めました。
実際に同居すると、互いの生活スピードがあまりに違っていて、ストレスが溜まります。
日に何度も「なぜ?」と思うようなことが起こり、それは子どもに対する感覚とは異なります。
できなくても仕方ないと思うことがなかなか難しいからです。
育ててくれた「親」を、「できなくても仕方ない」と見切れない部分があります。
例えば、父親は時々トイレの便座を濡らしてしまいます。
母親は同じ物を何度も買って来たり、間違いでも繰り返してしまいます。
それを指摘しても、一方的に言い訳が始まるので、本当に必要なこと以外は自由に任せます。
そうしなければ、こちらの精神が参ってしまうからです。
ある意味では、介護士として働く時以上に、こだわりが出てしまうので、程よい距離感が保てません。
中高年の人には
ぜひ、介護士として働いて欲しいと思います。
どっぷりと関わらないにしても、介護施設の業務を知ることで、自身が老いた時のイメージができるからです。
やはり健康が大切だと感じるでしょうし、仕事を続けることの効果にも理解ができるはずです。
そんな意識で、介護スタッフという働き方を候補に入れてはいかがでしょうか。