最近、新しいスタッフが採用されて
基本、スタッフ同士が互いにプライベートを話すことはしない。
だから、新しいスタッフが採用されても、名前すらわざわざ教えてくれることもない。
仕事の途中で、何となく名前が分かることもあるけれど、こみち自身も積極的に聞いたりしないから、仕事は指示書に沿ってこなして行く。
そんな関わり方は、心を病んだ人には都合がいい。
こみちもマイペースでできるから、社会復帰のリハビリになった。
とは言え、もう少しがっつりと働けるかというと、何か渋られている気がする。
詳細なことは省くけれど、もう新しいスタッフに仕事を集めているようだ。
雇ってもらえただけでもありがたいという気持ちでいないと、誰かと張り合っても上手くいかない。
実際、もしもこみちが「来月でやめたのですが…」と伝えても、引き止められるとは思えないし、「嗚呼、そうですか?」で終わるだろう。
中高年になったこみちが、30代の方々と同じ仕事をこなすことはできない。
本当にギリギリなのだと思う。
もしも今の職場で戦力外となったら、次に雇ってくれる場所はあるのだろうか。
いやぁ、本当にやばいです。
家に帰ると、テレビを見ている父親がいて、どこか呑気に「おかえり」と言う。
母親は、「さっき買い物に行ったのよ!」と嫁の行動を非難するような口調で言う。
落ち込んでいるのに、家に帰るともっと落ち込む。
聞きたくもない情報がばかりが多くて、何か喜べるようなことなどない。
どうなってしまうのか。