中高年の独り言 「日本経済」は大丈夫なのか?

 「中高年の仕事探し」で目指したいサクセスストーリー

サクセスストーリーが成立するために、想定される設定を考えておこう。

まず、日本が物価高騰などの影響を受けたとしても、ある程度の経済活動が保たれると仮定する。

というのも、さまざまな要因から製造や物流などが滞れば、需要と供給のバランスが崩れて、これから何かしたいと思っても価格以上に品物が不足することがあり得る。

こみちは趣味として自転車が好きだけど、例えば海外製の製品は船便で送られてくるが、原材料の入手や製造の不安定さもあって、オーダーしても一年待ちというような状況が起こっていると聞く。

そこから想像すると、国内の経済活動も職種を問わず何らかの影響をグローバルな要因から受けてくるだろう。

例えば、かつて「AI」によって我々の仕事を奪われてしまうという風潮があった。

しかしそれは適切な表現ではなく、こみちの個人的考えでは「知識」や「技術」が身につかない働き方に進んでしまうということだろう。

車の運転を例に挙げると、上手な運転をするには、アクセルとブレーキ、ハンドリングと言った基本スキルに加えて、トラクションや脱重など、物理的な要因をいかに逃がせるかが問われた。

当然ながら、ギアを変えるのもドライバー自身だった訳で、ハイパワーな車種を滑らかに動かすためにはより的確で素早い運転技術が必須だった。

しかし今やどうだろうか。

安全に動かすだけなら、初心者ドライバーでも大丈夫だ。

なぜなら車自身が高性能になり、急なアクセスワークやブレーキキング、不適切なハンドリングにもサポートしてくれるからだ。

「便利」という表現ができる一方で、経験や技術はAIによって担われて、ある意味で我々は「乗せられている」だけの存在になってしまう。

これは仕事という面でも言えることで、我々に求められているのは「存在そのもの」だけで、個人差ではない。

当然ながら、評価としての時給も一律化しやすく、業界経験が長いことよりも、存在そのものでしか価値観を示せない流れになってしまう。

その象徴的な出来事が「最低時給」のアップではないだろうか。

都道府県によってバラツキがあるものの、経営者目線で考えると個人の能力と従来よりも重んじない採用が主流になる。

つまり、健康でしっかりと出勤してくれる人が理想で、高い技術力に対して報酬を求める人材はさらに限られた枠でのみ採用したい。

そうなると最低時給に近い金額で採用を検討したいと思う企業が増え、それは近年の物価上昇とそぐわない傾向に陥る。

そこで「最低時給」のアップが課題となるが、技術者と初心者が同等に扱われることにもなるので、幅広い層から候補となる製造業などでは採用枠の拡大に慎重なケースも多い。

つまり、経験や技術があっても、それらが安売りされ、結果的にキャリアが適切に評価され難い状況が迫っている。

こみち的サクセスストーリーの捉え方

業界全体で取り組むなら、経済の根幹を整えて人材育成に力を注ぐべきだろう。

というのも、技術力が蔑ろにされるとどうしても働き方が受け身になってしまう。

個人的な立場から考えると、国内の大きな景気の流れはタイムラグを経てグローバル経済の影響にさらされる。

つまり、人口減少が続く日本経済は、現状で停滞、若しくは減少に進んでいるだろう。

ということは、長期的な視野や健全な経済活動を前提とした手法は必ずしも得策とは言い切れない。

例えばこれから「弁護士」になるとするなら、経済に強く語学力に長けていることが大前提だろう。

というのも、地方都市の個人的なトラブルに法的な介入をしても、今や司法書士や弁護士法人など、効率的な手段がいくつもあって、そこで勝ち残るためには「営業力」が必須だろう。

知名度を上げるには、タレントのようなメディアへの出演など、本来の業務とは異なる取り組みが求められる。

その意味では難関資格だから稼げる時代は終焉を迎えていて、複合的な手段でビジネス展開することが必須だろう。

こみちのように勉強が得意ではないタイプが、この厳しい状況で資格取得のために5年を費やすのは危険過ぎる。

こみちの個人的な背景としては、取得している「介護福祉士」の資格を活かすなどして、日々の生活費を維持することを考える。

その上で、「ニッチ(狭い範囲での仕事)」な分野から強みを発揮することだ。

従来なら、汎用性の観点からワードやエクセルがサラリーマンの必須スキルだとしたら、もうそこは基本と捉え、強みを磨くことだ。

やはりそこに気づいて準備することが、今後は強く求められるだろう。