中高年の仕事探し なぜ「人が育たないのか?」を考える

 「仕事ができる」の壁とは?

今の製造の仕事場では、立場上、こみちは個人スキルだけが問われています。

それは契約が請負であり、依頼された仕事を望まれた質で提供することが使命だからです。

品質を上げるためには、労力を注ぐ技術力と時間が必要です。

自身を売り込む時なら100%の力を出し切ることもありますが、継続的に、効率的に仕事をするには「程よさ」も重要になります。

つまり、初心者から中級者までは持てる力を存分に発揮させて、上司やクライアントなど対象の相手に認められて信頼されることが不可欠だからです。

そして、上級者になった時には少し仕事の方法を変えて、時には八分目でと、臨機応変に職場全体を把握することも問われます。

過去のサラリーマン時代を思い返した時に、「仕事ができる」にはいくつかの壁があって、最初は仕事に慣れる、仕事をこなせる、仕事の山場を把握する、最後が仕事を伝えると変化していきます。

当時の感覚で言えば、30代前半の「この人は仕事ができるなぁ」と判断するのは、仕事そのものの上達度合いではなく、部下や関係者とどれだけ友好的に仕事を進められるのかを見ています。

でも、この「仕事をどう伝えるのか?」は、いわゆる学力テストには無かった項目で、社会経験の豊かさと関係します。

立場や年代、性別や文化など、自分と異なる背景を持つ相手をどう理解するべきかが問われ、それはつまり、自身の価値観さえも疑ってみることが必要になります。

ありがちな落とし穴

30代の頃、ある意味、仕事を覚えるまでに苦労を経験した人ほど、「厳しく学ぶこと」を良しとして、時に後輩のミスや仕事のやり方の至るところが気になって口出してしまいます。

それだけ真面目に仕事をしてきた裏返しではありますが、成長度合いは人それぞれで、スタートダッシュでドンドンできる人もいれば、じっくりと時間をかけてマスターする人もいます。

ポイントは仕事を覚えた段階になれば、それこそどんな過程で覚えたのかよりも、より質の高い仕事へと意識が向かうので、その人に合った「育て方」を上司は考えなければいけません。

部下ができた時や、職場の管理者になった時に、職場がいい意味で活気付くのかは、「育て方」の成果が大きく反映します。

「どうしてアイツは仕事ができないんだ?」

そんな言葉の裏返しは、「オレはワンパターンでしか仕事ができない」と言っているようなものです。

育たないのではなく、育てていないことに気づけるかがポイントだからでしょう。

今の職場で起こっている気になること

今の職場で、ある一人のスタッフが先輩たちから何かと言われ続けています。

その状況だけを見ると、こみちが同じ立場なら耐えられないと思います。

しかし、そうなってしまった背景があって、先輩たちの経験不足と当人の意識が変わっていません。

こみちよりも仕事覚えは良いはずなのに、上手く関係が築けないのは、先に紹介した「育て方」で自分なりの答えが見つかっていないのでしょう。

余談ですが、介護の仕事で問われるのも、この「育てる」に関する内容で、利用者との関わり方や先輩後輩との意思疎通など、よく年齢不問で募集されていますが、それはこの「育てる」が問われているからです。