「ゼロゼロ融資」というニュースに触れて

 時代によって変化するライフスタイル

近所でも在宅ワークをしている人が増え、「働く」と言えば通勤が必須だったのも過去の話です。

こみちの場合、若い頃から在宅でもできる仕事を探していて、それが「イラスト」や「書籍の製作業務」などでした。

まだ世間では馴染みも薄い時代から、Apple製のパソコンとPhotoshopやIllustratorを揃え、今では考えられない256Mbyteとか128Mbyteのメモリーを誇らしく感じていたものです。

とは言え、製作業界もトータルでは10年以上になる訳で、このブログでは割と介護系の記事が多いのですが、それは中高年になってからの職業になります。

そして、経験的に人が「技能」だけで稼ぐことが容易ではないことも理解しています。

例えば趣味で描いているイラストを一枚3000円で販売できたとしても、近所の店でアルバイトをした方が生活は安定するでしょうし、稼ぐこともできるでしょう。

では「絵を描くスキル」って何の役に立つのでしょう。

個人的には、老後になって「描くことの楽しさ」を持ち続けられたらということに尽きますし、実際、介護施設の利用者で手先を十分に動かせる人は少なく、「絵を描くこと」も晩年まで続けられるとは限りません。

それでも、描くという習慣があると、散歩していてもふとした景色を見て感じることがあったりします。

これはカメラ撮影を趣味にしている方にも共通しますが、やはり何も無いよりも何か好きなことがある方が人として幸せです。

「ゼロゼロ融資」から考えるこれからの社会

会社経営者の多くは、数年続いているコロナ禍で大きな打撃を受けています。

街を歩いていて、これだけ人が歩いていない状況で収益を確保できているのかと思っていました。

コロナ禍関連の給付金などもありましたが、ある程度の従業員を抱える会社であれば、一千万円という金額も立て直しに十分な金額ではありません。

まして、ここ数日は感染者の増加がニュースでも報道され、どこか今年の夏は経済の復活が見込まれた勢いを挫かれた格好です。

目先の補てん、将来的な販路開拓の不透明さ、多くの企業が立て直すに予定が立たないのかもしれません。

そんな中で、担保も利息も「ゼロ」という「ゼロゼロ融資」が行われているそうです。

テレビでの特集では、ある会社がその制度で約四千万円を融資を受け、さらに融資先の担当者が販路拡大の相談に応じていると言います。

先ず前提として、いわゆる「株式会社」は株主による出資を受けて会社は存続しています。

経営者や社長という役職も、株主の総意によって選任されたに過ぎません。

それこそ自分が思うままに経営したいのであれば、本来なら上場するべきではありません。

ある意味で作った「会社」を市場に委ねるつもりでいないと、株式会社としては存続できないでしょう。

街にある飲食店がこぞって弁当屋になり、落ち込む収益を補てんするために経営スタイルを転換していました。

そんな柔軟さを知って、大変そうだと思う一方で、そこまでできるからこそ生き残っていけるのだと思いました。

とは言え、まだまだコロナ禍が続くでしょうから、これからも経営は大変そうに思います。

一方、融資を受けてからの倒産も増加しているそうです。

一見すると「持ち逃げ」を想像するかもしれませんが、会社が一社潰れてしまうと、そこと取引があった会社にも影響します。

つまり倒産が連鎖することもあるのです。

それ故に、支払いを済ませてからの「倒産」というケースも増えているのでしょう。

本当にギリギリの判断で、経営者に方は大変な思いで資金繰りに追われています。

その意味ではサラリーマンという働き方は影響力が限られるだけに精神的な負担も少ないと言えます。

会社の再建とは?

会社の再建も個人のライフスタイルの見直しも同じで、絶対に考えるべきは「ゴール」の設定でしょう。

つまり、「どうなることが理想なのか?」という答えを導き出すことです。

例えばデパートに靴や鞄の商品を納めていた会社があって、コロナ禍で売り上げが落ち込んでいるような場合、靴を作る、鞄を作ることが最優先ではありません。

「納品先」をどう見つけて、販路を開拓できるのかということをありとあらゆる手段から検討することです。

その中で、靴や鞄ではなく、財布や帽子に変えることで可能性があるなら、従来の手法を切り捨てることも避けられません。

言い換えれば、「製作」そのものに見通しが立たないなら、異業種への転換を見出すのか、再建プランの見通しをプレゼンし、経営権そのものの譲渡を検討するということもできるでしょう。

同業者にそんな相談をするのはプライドが許さないかもしれませんが、最終的な目標によっては「経営権の譲渡」も従業員を活かすための手段として有益です。

これはこみちの希望であり願望ですが、優れた能力は手段を間違えなければ「稼げる」と思います。

儲けたいなら、儲かる手段に適応させればいいのです。

そして、今の会社の方針では難しいと判断したなら、応じられる部分を売り払うことで、この窮地を乗り切ることができるかもしれません。

さらに経営者の方は、縮小した会社を改めて再建することで、未来を創造できるでしょう。

ギリギリまで固執し続けてしまうと、それこそ身動きが取れなくなって「倒産」しかできなくなってしまいます。

例えばこみち家ではどうだったのか?

こんなニュースを見ても、父親や母親は自分たちが会社経営者ではないと他人事です。

でもそれではダメで、今の時代は個人が「それぞれに何かできる」ことがベースになっています。

それは資格や技能ということばかりではなく、もっと広い意味で「能力」を発揮しなければ生き残れません。

目先のことで言えば、洗濯や料理ができたら、それが何かの役に立ちます。

車の運転もそうで、植木の剪定やDIYなども同様です。

絵を描くことも、楽器演奏や歌えることも、どこかで役立つことがあるでしょう。

専門職ならそれこそプロレベルでなければいけませんが、先ずはいろんなことを人並み以上にできることがスタートです。

でもその努力や必要性に目を向けないと、もうこれからの時代に生き残れるはずはありません。

「これだけを続けていれば良い」という時代では無くなりました。

時代が大きく変化しているのですから、従来のスタイルがずっと通じるはずないでしょう。

だからこそ、テレビを観てニュースに触れた時に、「何を感じ取るか?」が大切です。

「難しいことは分からない」と放棄してしまえば、もう未来は他人任せになってしまいます。