中高年のおじさんは「若い娘」が好きなのか?

 「若い娘」のどこに魅力を感じるのだろう?

例えば、20代の男性が、同じ20代の女性に恋したとしても違和感はないでしょう。

30代の男性が20代の女性だったしても、それが大きく変化しません。

ところが、40代の男性と20代の女性になった場合、少し世間的な見え方は異なります。

40歳と29歳なら、歳の差は11歳。

一方で49歳と20歳なら、その年齢差は29歳になります。

0歳の赤ちゃん、5歳の園児、10歳の小学生、15歳の中学生、20歳の成人。

こんな風に考えると、5年という月日で人のライフスタイルがかなり変化していることを実感できるでしょう。

例えば、20歳は学生や社会人、25歳になると社会で経験を積んでいる時期、30歳にはもう一歩踏み込んで自身の生き方や方向性が見えてくる頃。

もちろん、年齢だけでその人の心理状態を把握することはできませんが、20歳と29歳、40歳と49歳でもかなりライフステージが異なります。

一般的には、平均寿命、健康寿命を考えると男性よりも女性の長生きします。

ということは、同級生カップルだったとしても、男性よりも女性が生き残ることになる訳で、男性がさらに年下女性と結婚すれば、人生の晩年に女性だけで生きる期間が長く続きます。

つまり、もしも女性がもう少し年齢の近い男性と結婚した場合、男性の健康寿命から逆算すると女性自身が男性の経済力に頼れる期間も長くなるはずです。

職種や働き方によっても一概にはおえませんが、80歳で現役を継続する男性はかなりタフで、こみち家の父親などを考えるとフルタイムで働けるのは75歳くらいまでではないでしょうか。

それでも新規で始めるというようなものよりは、以前から継続して来た仕事を方法や頻度を変えながらマイペースで働けるように配慮してこそですが。

一方で20歳差の夫婦なら、まだ女性は55歳くらいで、場合によっては職場での管理者や重責を担っている立場だったりとライフステージとしてはかなり異なった状況にいるでしょう。

というのも、75歳を過ぎてくると、男性は段々と社会との繋がりが減り、家に居ることが増えます。

またそれまでの生活スタイルから家事などをしていないと、家に居てもできる家事は限られますし、年齢的な面を考慮すると女性が家事に加えて、夫の介護まで担うことになって行きます。

これらの現実的な健康寿命の流れを考えると、おじさんは若い娘を好きになるのは生物的にも理解しやすい話です。

一方で、若い娘である女性の立場になれば、経済的な不自由をしない見込みとその男性の介護まで負担に感じないなら人生経験ある男性にしかない魅力を得られるだろう。

ただ、正直な話、仮に若い男性が中高年男性よりも子どもっぽく感じたとしても、それは個人的な差に過ぎないと感じる。

と言うのも、人間の精神性は、人生経験で身につく部分もあるが、それが必須ではない。

例えば15歳くらいの人で、その人がどんな経験を経て今に至ったのかと驚かされることがあるからだ。

イメージとしては精神レベルが一直線の階段みたいなものを想像するが、実際には螺旋状で、だから時に一回の体験から10も100も気づいてしまう人がいる。

そしてもう一つ言えることは、思考の「領域」さえ正しければ、その人柄はいくらでも見栄えよくできるということ。

つまり、同じことを話しても、それが東大卒で医師免許を持つ人の場合と、何も持っていない「こみち」では聞いている方も受け取り方が違う。

それは聞き手が思う話し手の「精神レベル」が異なるからだ。

「東大を出るくらい頭が良い人」「医師免許を持つくらい社会的地位がある人」だからこその説得力ということだ。

実際、社会に出てみると、勉強はしなかったという人の中にも、器用で頭の回転が早い人をよく見かける。

そんな人はしっかりと社会に中で成功していて、勉強などしなくてもよかったと思わせる。

しかし違うのは、「領域」だ。

つまり、楽しいと感じるポイントや興味関心を持つ話題が違ってくる。

我々世代で言うと、さまざまな理由から大学には進学しなかった人の中に、社会人になってからいろんなことを勉強して豊富な知識を身につけている人がいる。

それこそ、受験用の暗記ではなく、知識なのだ。

そんな人の話はとても面白いし、話していると時間が経つのも忘れてしまう。

そして、そんな人にとって、「年齢」という数字だけでは選別できない存在感がある。

若い女性がそんな男性に惹かれたとしてもおかしくないし、男性も年月を超えてキラキラした女性にときめいても不思議はない。

こみちの場合、例えば若い女性から好意を寄せられても、それに応じられるだけの自信も、覚悟もできない。

できることならその女性が同年代の男性と出会い、幸せになってくれたらと願うばかりだ。