中高年の生き方 「原理原則を知ると…」

 「世渡り上手な人」とは?

会社でも、組織でも、そこに入ることで、社会的に「ポジション」が得られます。

個人事業主や派遣社員としてある会社と関わりを持てたとしても、それは「ポジション」を得ているとは言いません。

ここでいうポイントは、「世渡り上手な人」の特徴を示しているからです。

不景気になったり、もっと身近なことで言えば今日しなければいけない仕事がなくなってしまうと、個人事業主や派遣社員が今日だけでなく明日も仕事がもらえるのか不安です。

社員と同じように「何とかなるでしょう!」と思っても、そこには決定的な違いがあって、その人が「ポジション」です。

社員として働けると、もしくは組織に属することができたら、その大きな母体が崩壊しない限り、そこにいる個人も安泰です。

つまり、社員として働くことができれば、会社が倒産しない限り、今日の仕事や明日の生活を必要以上に心配しなくても良いと言えます。

一方で、個人事業主になると、明日どころか、今日、もっと言えば何時間後の心配が常に付き纏います。

個人的に忙しい中、お得意先から「すぐに来て欲しい」と呼び出された時、もちろん断ることもできますが、多くの個人事業主なら行くための調整をするでしょう。

理由は簡単で、そうしないと仕事がもらえないかもしれないからです。

それはつまり個人事業主は自由ですが、サラリーマンのように「ポジション」を持っていないので、常に自分の行動や判断が未来を変えてしまいます。

大手企業とフリーランスの違い

両者の決定的な違いは、「ポジション」です。

同じ仕事をしても、また同じように何もしない時間を過ごしたとしても、収益という点で明確に違いがあります。

フリーランスの場合、収益につなげるには、できる限り無駄や重複を避けて、効率的に立ち回らないと良い結果にはなりません。

サラリーマンの場合、基本給なりで一定の担保があって、さらに言えば昇進によって賞与によって、その金額を増やすことも可能です。

しかし、サラリーマンになるなら学生時代から懸命に勉強し、普通にしていて70点ならさらに頑張って80点、81点と1点でも得点し、社会的に評価される大学に属することが一歩となります。

言い換えれば、十代の時にそこを飛ばしてしまうと、器用で頭の回転がどんなに良くても、社会的にポジションを持って働くことは最大限に発揮できません。

地味な話ですが、これから「ポジション」を取って行くなら、大卒資格を得る必要があって、通信大学などを利用するなりして、「学士号」を取ることです。

一方で、もう「ポジション」のことを忘れるなら、現場で活かせる「資格」を取り、自身の頭と身体で稼げるように準備しましょう。

サラリーマン時代、何の意味があるのかと思うような仕事が回ってきました。

一方で、個人事業主やフリーランスで、そんな仕事で収益を得ることは難しく、あっても安価な案件だったりします。

つまり、ポジションがあれば、どんな仕事でも報酬に変化はありませんが、フリーランスになれば面倒な仕事でもそれをこなすことでしか稼げない時があります。

実際、今働いている職場でも、社員は簡単な仕事をして、外部スタッフは少し骨を折る仕事をしていて、それが悪いとは思いません。

「ポジション」があるとそれだけ有利に働けるので、自由に生きるのも良いのですが、悪くなった時にどう生きるべきだったのかが中高年くらいになって降り掛かってきます。