中高年の投資 「資産運用って…」

仮に証券マンが証券マンでなくなってもデイトレしないって噂

短期間の値動きに着目して利益を上げる投資手法は、長期的な投資と比較して運用テクニックが限定的です。

その意味で、初心者や経験の浅い方でも始め易いとも言えます。

一方で、経験や知識を身に付けたとしても、結果を予測し辛いとも言えるので、投資のプロほど望まない投資手法なのかもしれません。

ある大手証券マンだった人が独立し、投資手法を解説しているYouTube チャンネルを見つけたのですが、彼は自分の経験から判断して「デイトレ」には進まなかったそうです。

そこにはいろんな理由があるのですが、「債券」とは何か?を説明する動画の中で、まず「債券」そのものの仕組み、さらにはそれが実際の市場でどう扱われるのかと話も進むのですが、ある意味でかなり初歩的な部分から詳細に噛み砕いているのに驚きました。

その解説の中で、リスクとリターンに関する説明があって、リスクとは「不本意な結果」であり、リターンとは「望んでいる結果」で、多くの投資手法はその配分が一定に保たれているとも言います。

つまり、「何の知識も不要で簡単」という初心者にも始めやすいものは、多くの利益をもたらす投資ではありません。

にも関わらず多くの利益が見込める(リターンが多い)投資の場合、それだけリスクも高いのが世の常ということでしょう。

サラリーマンを退職し、独立開業よりも簡単そうな「投資」を始めることがリスクが高いと言われるのも、「始めやすい」裏返しで、むしろ脱サラした人ほど「自身で稼ぐ」ことを始めるべきだと言います。

それは、先に紹介した元証券マンだけでなく、別の経済評論家も同じような話をされていました。

というのも、「投資」の資金は、生活に直結していないお金が基本で、それは将来的にも予定されていない方が望まないと言います。

つまり、60代以降の、すでに住宅ローンなどの大きな経済的イベントも落ち着き、自身の老後資金も確保した上で、さらに余った資金で始める富裕層の投資は、最悪失敗しても大きな痛手にはなりません。

ところが、まだまだ住宅ローンなどを抱え、少しでも優位に返済を行うために投資を考える場合、リターンとリスクの観点から、増やそうと思うほど損失リスクも増加します。

そこを抑えたいなら、自身が行動し、リスク回避を担うことがポイントになるという話です。

つまり、時間も手間も掛からない資金だけの投資で稼ぐためには、それだけ「大きな金額」という優位性が必須で、失敗が許されない資金ほど投資に回すべきではありません。

考えてみれば、「うまい話」などあるはずはなく、あるとするなら「条件」や「対象者」という制度上の設定で、より好条件の投資が可能になるような場合のみです。

結局のところ、リターンとリスクは一対なので、「大きく儲ける」ためには「失敗」もつきものだと知ることでしょう。

それだけに投資のプロである証券マンは、簡単に始められるデイトレのような投資を避けるのは何となる理解できます。

希少性が高いほど儲けられるというのも、経済的な原理原則に合致していて、自身に投資をして、例えば「現地に行く」という手間を掛ければ、それだけ収益面では安定します。

初心者ほど投資で失敗しやすいと言われるのも、考えてみれば当然で、それだけ投資について勉強しなければいけないということです。

そして、専門家ほど、自身での投資を限定的に考えるのは、投資で成功するためのポイントが限られているからで、「始めやすい」とか、「低額から」とか、敷居の低さを謳う投資ほどリスクに注意しなければいけないという結論です。

単純にリスクという理解ではなく、どれくらいの危険性なのかを具体的に把握し、見返りの確率と比較することができれば、低金利の貯金もまた安定した資産形成の方法であると理解できます。

「増やすために、どうリスクを回避できのか?」

投資を始めるなら、そこに関する知識や情報を集める必要がありそうです。