「ボクシング」というスポーツから
まず、こみちには「ボクシング」というスポーツの経験がありません。
強いて言えば、子どもの頃に遊びでグローブをはめて、兄弟や友人とボクシングごっこをしたくらいです。
そんなこみちの話なので、「ボクシング」の本質と異なる部分も多分にあることを事前にお断りしておきます。
その上で、こみちが感じた「ボクシング」というスポーツですが、「殴り合うスポーツ」というのは確かですが、蹴ることや掴むこと、投げ飛ばすことも違反とされています。
ルールの説明にも聞こえるかもしれませんが、ここでお伝えしたいのは「選択肢」という視点で事前に知っておくべきポイントでもあります。
つまり、腕を使って殴るためには、相手の身体に届かないことには話になりません。
どう距離を詰めるか、また距離を取るか。
ボクシングはそこから始まっています。
また、両腕を使うことを前提とするなら、右腕で殴る場合、相手から見ると左サイドからのパンチです。
同様に左腕を使う時には、右サイドからになるでしょう。
通常、選手は利き腕に合わせて、右又は左足を相手側に近づけ、その反対側を後ろに引いた構えを取ります。
中には、試合中に左右に足を入れ替えたりします。
というのも、半身まではいきませんが、足を前後させることは、両肩の位置から攻撃できる範囲と繰り出すパンチが決まります。
日本人選手の場合、多くは右利きなので、左手左足を相手側に近づける構えとなります。
強いパンチを打つ場合、身体の捻れや下半身の蹴り込みを伴います。
その意味からも、前手(相手に近い側の腕)は当たり易い反面、威力は劣ります。
一方で後ろ手はより身体を使えるので、強力な破壊力を備えます。
ざっくりですが、ボクシングは両腕を使うスポーツですので、それぞれの腕が持つ一般的な意味を理解する必要があります。
世界チャンピオンのボクシングで分かること
最近、元世界チャンピオンの方々がYouTube で、スパーリングをしている映像を公開しています。
最初に彼らのボクシングを観て、素人レベルではないことが理解できます。
というのも、素人やまだ経験の浅い選手のボクシングは、非常にモーションが大きく見えます。
なぜそうなるでしょうか。
理由は、ボクシングというスポーツへの理解が少ないので、「殴ること」を最優先した大ぶりが目立つからでしょう。
つまり、引退から10年、20年が経過していたとしても、元世界チャンピオンのボクシングは、とてもまとまっていて無駄がありません。
まして互いに元世界チャンピオンのような選手同士では、腕を振り回すというような暴挙はあり得ません。
それ以上に、両腕を胸の前で構え、身体を左右に湯するような仕草から相手との距離を調整しています。
もちろん相手選手も同様の動きなので、「パンチを打つ」以前の、「距離感の駆け引き」が多くなります。
そして、チャンスの時に繰り出すパンチがとても素早く、場合によっては「強烈」とは異なる質です。
つまり、ボクシング経験に乏しい人が、これ見よがしに強力なパンチを打ち、それをボクシングも強い証明にしますが、実際には大ぶりのパンチなど無駄に過ぎません。
それ以上に届く距離を測り、素早く打ち出せるかがポイントであるかのようです。
「ワンツー」という基本一つでも
「ワンツー」とはボクシングで使われる攻撃テクニックで、通常、前手で一回、後ろ手で二回目を繰り出します。
YouTube などで観ていると、ボクシング経験者の多くはワンツーを打つ前から「リズム」を取っています。
なぜなら、ボクシングでは距離の取り合いも重要なので、その場で好きなように殴ることはほとんど意味を成しません。
なので、100%攻撃だけに振り切った打ち方などしないはずです。
パンチを打たない側の腕で、しっかりと防御しています。
これもある選手が話していたことですが、「練習で相手選手をイメージしながら行う」そうです。
考えてみれば、サンドバッグをいくら強力に殴っても、それでは試合で使えません。
なぜなら、殴れる距離に相手がいないからです。
私たちがボクシングやチャンピオンたちから学ぶこと
こみちは元世界チャンピオンの方々を見て、その分野を極めた人だから身についた「雰囲気」があると気づきました。
例えば、偉そうにするとか、卑屈になるとか、コミュニケーションでは相手とのポジションが重要ですが、ボクシングの経験で先輩後輩の関係だけでなく、共通した肌感覚が互いを敬うことに繋がっていると思います。
リングでスパーリングを軽く行っても、どちらかが優れているというような結末はなく、たとえ体格差があってもそれぞれの持ち味を発揮できる能力を感じます。
それは現役時代にその階級で世界一を目指した経験だと思うのですが、だからこそスパー後に互いを讃えている姿に清々しいスポーツマンシップが漂います。
これがもしも現役選手だったら、自身の弱点や相手選手の良いところを研究し、今後の練習に反映させるでしょう。
もちろん試合後は挨拶もするはずですが、それ以上に自身に向き合うことを忘れてはいません。
練習だから「負け越しても仕方ない」と思ってはいないはずで、練習でもしっかりと相手選手を攻略したいでしょう。
それくらい真剣に向き合ってきた時期があるからこそ、元世界チャンピオンがスパー後に冗談を言っても視聴者が微笑むことができます。