中高年の真実 「最後は人柄だった」ということ

 介護施設で見た「人生の大先輩たち」から学んだこと

弁護士や裁判官、他にも様々な職業を経験された人が、介護施設にも入所されます。

介護制度に詳しくない方のために補足させてもらうと、日本でも高齢者の生活を支援する制度があって、その一つが「介護保険制度」でしょう。

公的な制度なので、利用するには「申請」が必須です。

その意味では、この制度があることを知り、申請方法や利用範囲などを理解していなければなりません。

個人で全てを自己解決することはできません。

病気を含め、加齢などによっても、日常生活が極端に困難になってしまうからです。

前回、こみちなりに「老後の資金」を考えましたが、「認知症」や「転倒」などでも高齢者の生活は一変します。

実際、介護施設に入所される方々の中で、買い物中に転倒し、大腿骨(太ももの付け根の骨)を骨折されて入院し、その後退院しても歩けなくなってしまい介護施設に来た人もいます。

中高年の世代なら大半は問題ない話ですが、個人的な感想としては70代を過ぎてからの「転倒」は特に注意しなければいけません。

しかし、どんなに注意していても、ミスは起こります。

最も生活環境を整えるために、段差のないフラットな床や温度差の少ない空調設備など、高齢者世帯に相応しい装備も有益です。

どうしても、加齢によって精神的にも肉体的にも何かすることが大きな負担になります。

例えば洗濯機を使う場合、二層式にも良さはありますが、そこにこだわるよりもドラム式洗濯機で乾燥までできたら、干す手間さえ省けます。

料理についても、買い物するために車を運転し、混み合うスーパーに駆け込むくらいなら、週に数回、食材や料理を配達してもらえるサービスを利用してもいいでしょう。

割高に感じるかもしれませんが、それで時間的にも余裕が生まれれば、その分だけ「自分のため」に好きなことができると発想を転換するべきです。

なぜなら、日々の生活に追われて、焦ったことで転倒し、骨折すれば確実に脚力が一時的に低下する原因となります。

そこからしっかりリハビリをして歩行できるまで回復できればいいのですが、車椅子などを手放せなくなってしまうと段々と老いていきます。

無理をしないでもいい生活環境を中高年の内から意識しておきましょう。

収入源を確保するために考えること

どんな職業を選んだとしても収入を得るためには「付加価値」をどう作り出すのかがポイントです。

例えば、ある分野のスキルがあるなら、その技術料が付加価値を生み、対価を運んでくれます。

その意味では、投資などでも対価を得られるのですが、投資には儲かる人と儲からない人がいることで成立します。

すべての人が儲かるというのは理論上不可能です。

つまり、儲けたいなら、儲かりやすい環境を熟知するべきで、投資スキルに自信があるなら投資ですし、手に職があるならそれを活かしましょう。

「何もない」と思う人は、「何ができるのか?」を考えるべきですし、何も思いつかない人は、「いい人」になればいいのです。

もちろん「いい人」とは何かを考えることは大切です。

例えば介護でもいい人はいます。

しかし、困っている高齢者の困難を救えるのは、「知識」ではなく「行動」で、「動ける介護士」なのです。

どんなにニコニコしていても、動いてくれない人は助けてくれません。

ズバッと言えば、「人が嫌がる面倒なこと」をしてあげられれば、十分に「いい人」です。