「資格」を持っているという価値

 「介護福祉士」を取得して

中高年の仕事探しで、例えばこみちの場合、採用を最優先するなら求人情報の中から選ぶスタイルになります。

「この仕事ならできそうだ」

「この仕事は年齢制限がありそうだ」

そんな感じで、まずは採用してくれそうかどうかを判断して、勤務地や時間、給料などを検討していきます。

なので、結果的に「この求人情報に応募しようか!?」となるのは、必ずしも同じ職種とは限りません。

工場や清掃、調理、警備に介護を、本当にまちまちです。

また、それらの職種に振り分けられない求人も多く、軽作業や草刈り、荷下ろし、洗車などもあるからです。

都内の単価では、それでも時給1000円くらいを提示していることが多く、一昔前と比較すれば100円くらい高くなっているでしょう。

とは言え「稼ぐ」という意味では、率が良いのかというとその辺は少し微妙で、月額に換算すると働き方にもよりますが、週3回程度では10万円前後となるので、税金を差し引き残りだけでは節約しないと暮らしていけません。

一方、先月に取得できた「介護福祉士」という資格があると、勤務した時に「資格手当て」というような形で、同じ作業をしても時給が上乗せされたり、採用段階で優先されたり、また働き方の希望条件を言いやすいなどもあります。

実際に無資格の場合と比較すると時間給で「100円以上」差を設けている介護施設もあるので、中高年の仕事探しで「資格」を持っている有難さを体感できるでしょう。

未経験者と経験者 即戦力という期待感

介護施設で働く場合、未経験で初日を迎えたら、それこそ指導員の人から「仕事の説明」を受けて、「作業を理解する」ことになります。

一方で経験者の場合になると、「言われた作業」だけで良いとは限りません。

これは経験したからこそ分かるのですが、介護施設で理想の介護サービスを「100」とするなら、実際には「50」とか「60」という満足度ではないでしょうか。

その不足分は、スタッフの数や設備など、介護施設の実情を理解するほど「やむを得ない」部分にも気付きます。

つまり、「経験者」という立場になると、「省かれた部分」を最初から除外していいのか戸惑います。

その職場では「当たり前」になっていても、もっと効率的な方法や経済的な方法など、改善するべきポイントにどれだけ踏み込むべきかと思ってしまいます。

特に介護業界の大変さは目に見えない部分が多く、手間を掛けていることが数値化ではわかりません。

しかし、手間こそが介護と言えるので、同じ作業でも経験値によって大きな差になります。

経営者の立場になると、「手が回らない部分」を補って欲しいと思うのは当然でしょう。

つまり、未経験者を雇うことと経験者を雇うことの違いもそこにあるからです。

「きっと、ここを期待しているのだろう」と感じるからこそ、「経験者」という期待も負担になってしまいます。

ただ、あまり「重く考える」と、経験者であることがデメリットに感じるので、そこは割り切りも大切です。

「知っていることなら出し惜しみしない」という気持ちでいいはずです。