今の職場で
もしもこみちが、いわゆるエンパス(共感力に長けた)気質だとすると、日常生活でどんなことが起こるでしょうか。
簡単に言ってしまえば、相手の些細な感情の変化に気づいてしまいます。
つまり、「キミといると退屈だなぁ」とか、「またその話?」とか、話し始めた瞬間に相手の表情をみてそんな感情を汲み取ってしまいます。
特殊な能力ということではなく、経験則という意味合いが強いのだと思うのですが、「その表情」と「あの時の感情」という具合に長い経験によって身についた感覚から、表情を一瞬見た時に思い出す感情があるのです。
なので、相手の心が読めるのではなく、相手の心を予測できるようになります。
しかも観察している時間が長いほど、その予測の精度も高くなり、相手の心理を無意識に感じ取ることで、自身の気持ちや態度も無意識に合わせてしまうのです。
「すいません」
仕事で、確認したいことがあって上司に声を掛けました。
「何ですか?」
振り返った瞬間、相手がどう思っているのか勝手に感じ取ってしまいます。
「お忙しいところ、すいません。この作業の…」
どんな風に思っているのか想像できるからこそ、できるならそれ以上は話続けたくはありません。
でも、聞かないことには解決しないので、端的に質問をしました。
「もう、良いですか?」
「ありがとうございます」
めちゃくちゃ気を使います。
正直、なぜなのかと真意を聞きたいけれど
なぜ、その上司に対して、気をつかってしまうのかというと、気になる行動が多々見受けられるからです。
こみちの今の働き方は、言うなれば請負みたいな契約で、仕事を1つこなすと報酬がもらえるというシステムです。
似た作業だとしても、契約によって単価が異なることもありますから、手間が掛かって安い仕事と簡単で割の良い仕事など、条件は様々です。
今日、職場でお願いされた仕事は、とても繊細で技術力が求められる内容でした。
それだけ聞くと、こみちは信頼されていて、頼りにされていると評価する人もいるでしょう。
しかし、通常の作業よりも2倍の時間が掛かり、通常の作業よりも1割増の報酬だったらどうでしょうか。
「単価が高い」と言える反面、稼ぎにくい仕事とも言えます。
実際、いつもの作業時間で得られる報酬よりも稼ぐことができませんでした。
理由は単純に細かな作業が多く、丁寧に行うことが必須だからです。
正直、何でわざわざこみちの時にこの作業を担当させたのでしょう。
そう思うほど、見方によってはちょっとした上司の気持ちが想像できてしまいます。
別に不満を言いたい訳ではありません。
こみちにパワーがあって、スラスラと熟る気力があるなら、別にどんな作業でも不満はありません。
しかし、細かくて、自ずとスピードアップが期待出来ず、時には数回のやり直しまで含めて、効率が悪過ぎるのです。
もっとスピードの速い若い人がたくさんいるのに、わざわざこみちの分としてキープしていた意図が気になります。
向いていないのは薄々分かっている!?
正直、今の職場も、こみちが歓迎されている存在ではないことくらい知ってします。
なぜなら、他の人と明らかに応対が異なるからです。
ただ、こみちの性格から、あまり心をオープンにしないので、相手からするとこみちの方が拒否しているように感じるかもしれません。
だからといって「もう辞めます」と言ってしまうと、それこそどこにも勤められません。
のらりくらりと感情を曖昧にしながら、一回の勤務を淡々とこなしている感じです。