「居場所」を探す。
中高年の男が仕事を辞めるとどうなるか。
幸い、こみちの場合は介護の仕事を辞める一年くらい前から副業を開始した。
金額的に十分とは言えないとしても、「現金収入がある」というのは地味に嬉しい。
これで、毎日、何もすることがなくなってしまうと、「存在する意味」を考えていただろう。
1ヶ月前、こみちは精神的に「堕ちて」いた。
完全に潰れなかったのは、仕事を辞めさせてくれた妻の決断が大きい。
とは言え全てが順調かというと、正直言って夫婦の会話は減った。
時々、妻の横顔を見ていると申し訳ないと感じてしまう。
仕事探し
3月25日は、介護福祉士の合格発表だ。
事前の採点では合格ラインを超えていると分かったから、「合格」できていると思う反面、実際に結果を見るまでは安心はできない。
かと言って、現段階で介護職に復帰したいとは思っていない。
やはり現場の大変さも分かるし、施設によってそのレベルもかなり違うから、ひと通りできると思っていても、職場によって求められるものが違うと思うから。
実際、個別ケアが求められた「ユニット」では、割合、利用者との対話ができた。
一方で、4人部屋などもある多床エリアでは、限られたスタッフがより大勢の利用者に向き合う。
当然だが、それだけ基本的なケアが中心となり、また質を向上させるよりもスピードが求められる。
時々、そんな介護現場を見かけると、車イスを押すスピードを見てもユニットとは何もかもが違っている。
現役の介護士として感じていた時は、その違いはとても大きい。
でも一度、介護業界から離れてみると、「介護士」という仕事が大変に思えてくる。
「働く」とは、「時間」も「精神」も仕事に注ぐこと。
今の時代、何処かに勤めに行くのが嫌なら、リモートだけでもできる仕事も見つかるだろう。
まだ本格的に調べてはいないけれど、昔から「デザイン系」「プログラミング系」なら割とそんな働き方もできた。
今はコールセンターのような何か伝える仕事が多いかもしれない。
他にも営業企画やオンラインゲームのライターなど、今までとはちょっと異なる仕事を見つけたい人も探し方次第だろう。
映像に興味あり!
今のこみちが関心を持っているのは、映像の世界だ。
それに付随して、自転車とか、編集とかにも興味が広がる。
仕事を辞めて、家事をするようになり、それをどう映像にまとめられるのかなど、まだまだ不慣れな部分も多いが、そこから広がる可能性にも期待したい。
時間を見つけて、近所を徒歩や自転車で出掛けると、慌ただしく移動していた時には見えない景色が見えてくる。
今の仕事で頑張っている人の代わりに、「こんな景色もあるのか…」という映像作りに興味がある。