テレビを観るのが好きな父親
つい最近も、テレビ通販で申し込んだであろう「お試し商品」が届いきました。
よくある「初回限定品」で安いと思い注文したようですが、多くは定期購入という流れになっていて、記憶力が低下している父親は「俺は注文していない」と届く商品を見て怒り出します。
その度に、注文書を確認して、注文先の会社へと連絡するのは母親の役目です。
最近ではそんな母親も注文書のどこを見れば注文先の会社の電話番号なのか、契約内容はどこに記載されているのか確認するのが厄介みたいで、その相談に乗るのはこみちの妻で、ことある毎に必要な項目に蛍光ペンで見やすくしています。
そして、また今日も通販の商品が届きました。
もちろん父親は知らないと怒っています。
しかも初回は1000円とか2000円ですが、定期購入になると7000円とか8000円に跳ね上がり、注意しなければいけません。
というのも、以前から父親がテレビを観て良いと思い、勝手に注文して商品が届くという流れは何度もありました。
しかし、ここ数ヶ月は特に集中し、「注文しても覚えていない」「注文した商品を使っていない」ことが増えました。
叔母の件でも言えることだけど
もう契約行為や交渉事は、今の父親にはできません。
しかし、日中一人で過ごす父親は、家族が見ていない間にテレビ通販を見ては電話をして注文してしまいます。
家族にすれば、追って解約の申し込みをし、一つずつ後始末しているような状況です。
叔母自身の時も認知症状が進み、後見人制度が問題となりましたが、父親に関しても契約行為を制限する必要が出てくるようになるでしょう。
ここでも法律の知識が必要になる!?
成年後見人を行う場合、管轄する家庭裁判所に申立てすることから始まります。
また、成年後見人制度にも段階があって、保佐人や補助人など、対象となる人物に相応しい申立てを行います。
最も異なるのは、成年後見人が「代理権」を認めているのに対し、保佐人や補助人では「同意権」があるに過ぎません。
つまり、新たな法律行為(契約書を交わすような場面)で、本人に代わって全面的に行うのが成年後見人であり、本人の行為に後押しするのが保佐人や補助人というわけです。
ただし利便性を考えて、日常生活に関わる買い物などは本人にも許されているので、何万円もするような商品を買ったというような場合に成年後見人がその契約の無効を主張することができます。
不当利得って何だ?
ここで問題になるのが、契約締結後に得た利益を被後見人が消費していた場合でしょう。
具体的には、自分の車を被後見人が車の買取店に売却し、その代金で何かに使ってしまったようなケースです。
その時に、成年後見人が売買契約の無効を主張すると、法行為は車を売却する時点まで遡ります。
つまり、車の所有者は被後見人の元へ戻され、その際に受け取った代金を買取店に返します。
しかしポイントがあって、その時に返却する代金は「不当利得」と言われる問題として扱われ、無効を主張した時点でまだ残されている「利得=ここでは残っているお金」を返却するだけでいいとされます。
つまり、すでに全て使い果たしていると、お返しできるお金は「0円」ということになります。
それこそ、司法書士の資格を目指す人などは、不動産の売買に関する契約やそれに伴う登記、書類、印鑑証明などにも理解が不可欠ですから、例えば相手が被後見人ではないことを契約前に確認しないと、後々に契約を無効化されないとも限りません。
本人であることを示す意味で、印鑑証明が重要になりますが、こみちもそれくらいしか理解していないので、被後見人が印象証明証を持っていたような場合、全ての契約で被後見人に該当していないか確認するものなのかは知りません。
家庭裁判所に申立てると、該当しているかを教えてくれるようですが、その意味では何気なく交わされる契約書も、後から覆される可能性を含んでいることになります。
地域包括支援センターなどでは、高齢者の権利擁護にも関わってくれますが、その意味でも「法律行為」と高齢者の暮らしはとても密接だと感じます。