「行政書士」って何?
「行政書士」という資格は、法律系の資格です。
ただ、司法試験や司法書士の合格でなれる弁護士などとは異なり、「民事訴訟」の代行が認められていません。
つまり、法律問題で争った時にお客様の「弁護人」にはなれないということ。
あくまでも、法律知識を活用して相談に乗ることができるというポジションです。
一方で、「行政書士」は「行政」と名前が付くくらいなので、「行政(自治体)」との関わりが強く、様々な行政書類をお客様に代行することができます。
例えば、会社を設立したい時、自動車の登録や抹消、相続手続きなどなど、行政書士が本業としている案件は結構あります。
そしてどれもが行政への申請や許可の類いです。
例えば車の車庫証明も行政への申請が必要です。
ディーラーや町の自動車屋でも代行してくれますが、厳密には無資格での代行はできません。
ただ法廷での代行とは異なり、本人に記載してもらった書面を代理で提出するような場合、委任状で補えないとも限りません。
こればかりは、行政の判断になってしまいます。
そのあたりの曖昧さが、行政書士という資格の難しい部分。
実際に有資格者として独立しても、どう仕事を確保するのかがポイントになります。
理想的な意味では、現職で行政の窓口に申請書を提出しているような場合に活躍できるでしょう。
学習時間や試験範囲は?
一般的に合格までの学習時間は、1000時間です。
宅建士が500時間で約半年でしたので、行政書士は1日3時間の学習で丸一年という感覚です。
試験範囲も、法律系資格と言われるように、憲法や民法、商法に加え、行政法などが含まれています。
さらに、一般知識として、政治や経済、社会などの分野から出題される問題もあって、学習時間が長い理由が分かるでしょう。
中高年が業界未経験で「行政書士」を目指せるのか?
行政書士の合格率は毎年約10%。
司法書士の合格率は毎年約5%。
因みに司法書士が得意とするのは「不動産登記」や「少額の民事訴訟」など。
合格までの学習時間も3000時間となり、片手間での勉強では3年以上掛かる計算です。
しかし、両資格を比べると、認められている業務に大きな差があります。
もちろん、簡単な不動産登記も個人で行えますが、必要書類や権利関係など、法律知識が不足していると場合によっては正当な権利を主張できない事態も発生します。
その意味では、司法書士の合格までに3000時間の学習時間も分かる気がします。
因みに司法試験になると学習時間は3000時間〜8000時間で、仕事を辞めて勉強漬けでも丸3年以上掛かりそうな学習です。
そんな風に考えると、行政書士が約1000時間なら、営業能力や業界間の繋がりがある人は仕事を探しやすく、未経験の場合、実際に仕事をどう見つけて行くのかがポイントでしょう。
それこそ簡単にできる申請書などは、本人や本人の代理でもできたりします。
例えば相続手続きのような、登場人物が複数いて、対象となると不動産や預貯金が多分に存在するような案件では、専門知識が活かせるでしょう。
最も不動産の名義を書き換えるのは「不動産登記」にあたるため、司法書士の仕事です。
その意味ではあまり大きな案件になると行政書士の資格だけでは難しくなるので、稼ぐためにはさらに別の資格をプラスしたいところでしょう。
行政書士を目指すなら、自分で営業できるのかがポイントになりそうです。