中高年の仕事探し 税理士を目指すなら

 今、税理士業界で何が起こっているのか?

税理士と聞くと、その仕事は何となくイメージできても、実際にどんな業務を担っているのか分からないというこみちみたいな人もいるだろう。

ちなみに、大学で経済を専攻された方はもちろんですが、一般教養で法律や経済に関する単位を取得している場合には「受験資格あり」となるようです。

また、実務経験を積み受験資格を得ることもできます。

中には日商簿記検定1級、全経簿記検定上級合格などでも受験可能です。

試験は、会計に関する必須の2科目と、税法に関する5科目の内選択で3科目、計5科目に合格すると税理士試験に合格したことになります。

試験の特長は、科目合格という制度でしょう。

つまり、税理士になるためには定められた5科目に合格しなければいけません。

しかし1科目ずつというような方法で合格科目を積み上げて、3年掛けて、10年続けてと最終的に5科目すべてに合格すればその時点で税理士試験を突破したことになります。

一般的には合格まで3年〜5年と言われています。

ただそれは最終合格した人の話で、途中でどれだけの人が去っていったのかは含まれていません。

最終合格者の年齢も、25歳以下の若い年齢層が最も高く、こみちのような中高年は年々減少傾向にあります。

それだけ合格には十分な準備と時間、環境が必要になるのでしょう。

長年のライバル「公認会計士」の存在

税理士の仕事以上にイメージし難いのが、「公認会計士」かも知れません。

公認会計士の仕事は、「監査」になります。

もちろん他にもありますが、「監査」がとても重要な業務です。

具体的には、各企業が公表する財務情報を管理監督している人で、会社の経営陣を調べた時に今でいうCEO(最高経営責任者)CFO(最高財務責任者)に並んで、監査役として公認会計士の資格を持つ人が加わります。

何より特筆するべきは、公認会計士試験に合格すると、登録することで「税理士資格」も得られること。

つまり、公認会計士という資格には、税理士資格が含まれていると言っても過言ではありません。

それ故に大学生が目指す資格として公認会計士の人気が高く、それは税理士へも転換できることも大きな理由でしょう。

20代前半で公認会計士や税理士資格を取得できたら、それこそこの先の人生を優位に進める準備はできるはずです。

AIによる税理士業務の圧迫!?

目覚ましい進化を遂げるAIによって、さまざまな分野で活躍が期待されています。

その中で、税理士業務もAIに転換されてしまうのではないかと巷でも心配される人がいるでしょう。

確かにパソコンが導入されて、我々も日常的にキーボードやマウスを使って書類を作成しています。

ある部分では自動化し、できる限り手間を兼ねないように努めているでしょう。

その意味では優秀な税務ソフトが登場すると、それだけ税理士が担っていた業務は自動化されていくはずです。

しかし、「何をするべきか?」「どうソフトで処理させるのか?」という部分は、いつまで経ってもAIでは自動化できません。

仮にできるとしたら、それはもう「人間以上」の存在になって、この地球が彼らによって支配されている状況です。

つまり、この先にそんな未来が予測できない訳ではありませんが、もしもそうなったとしたら税理士だけでなく他の職業も、そして人間が生存している理由や目的さえも見直されています。

だから、税理士業務が完全にAI化されてしまうと考えても余り意味がありません。

逆を言えば、税理士業務で最も「肝」となるのは何でしょうか。

一般的思いつくのは、所得税や法人税など会社経営されていれば問題となる財務に関する届出です。

数字や書式はAIにお任せするとして、その内容で違反していないか、適正な処理が行われているのかの事前判断は税理士業務です。

不適切な申告をすれば、世間からは脱税していると噂されるので、その判断は一般的な経験値では判断できません。

その失敗が大きな企業のダメージになってしまうことを考えると、簡単にプログラミングとしてのAIでは担保できません。

これが、あるAIソフトで判定すれば、100%申告が担保されると公式に認められたら話は違うのですが。

さらに、資金調達や収益の向上、M&Aや事業の分割・承継なども腕の見せどころです。

つまり、顧問先となっている企業の成長にどう寄り添い力を発揮できるのかが試されています。

その意味では、公認会計士が財務報告の監査を見ているなら、税理士は「経営」の部分で手腕を発揮していることになるでしょう。

つまり公認会計士試験の合格で、税理士登録ができてしまうのも、両者が目指している目的は同じところで、ただそのアプローチ方法が異なるに過ぎません。

そして、税理士になって顧問先となる企業とどう知り合い、長く付き合えるパートナーになれるかは、それこそ税理士試験で問われる会計や税法の知識ではありません。

それらはつまり前提条件であって、その知識に何をプラスして税理士として活躍できる道すじを切り拓いて行くのかが、これから税理士を目指す人にとっての大きな課題となるはずです。

きっと、パソコンに向かう作業を業務と考えている税理士には厳しい未来が迫っていて、「税理士」に求められている役割に気づいた人はしっかりと存在感を残せるでしょう。

何より、一般人には企業の財務を無資格で代行することは許されませんし、その申告が不適切なのかも判断できません。

それができるだけの知識がある時点で、税理士資格は価値ある資格です。