試験に合格するよりも大切なこととは?
例えば、医学部志望の学生が、第一志望の受験で失敗し、医学部ではなく薬学部へ変更したとします。
もちろん、薬学部に進学すれば、コロナウイルスを始めとした社会的にも注目される様々な問題に薬学の知識や技術を活かせて貢献できるでしょう。
これはこれで、とても素晴らしい選択です。
しかし、個人として考えた時、医学部を目指した背景には、医師となって活躍する未来を描いていたことでしょう。
そんな風に考えると、最も重視するべきことは「大学名」ではなく、入学が許される大学に進学し「医学部卒業」の実績を得ることです。
こみちは医学界の事情など知りませんが、いわゆる旧帝大と呼ばれていた伝統校を中心に医学的な設備や資金が投じられているとするなら、それこそ偏差値や所在地以上に「学ぶ環境」も見据えて志望校を選ぶべきです。
それだって、医師になるという目的からするなら、「医学部合格」の追加条件に過ぎません。
つまり、目的を達成したいなら、それを満たす最低条件と、さらに有利に進めるための追加条件を分けて考えるべきです。
なぜなら、大切な人生の長い時間を費やして、望んでいたような結果が得られない事態を避けるべきだからです。
折角、努力するなら報われる方がいいからです。
電験3種に合格すると描ける未来像
一般財団法人「電気技術者試験センター」のHPには、電気主任技術者の資格について解説があります。
電験3種という資格は、正確には第三種電気主任技術者と言われるもので、上位資格としてさらに「第一種」「第二種」も用意されています。
というのも、「電気保管の観点から、事業用電気工作物の設備者(所有者)には、電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、電気主任技術者を選任しなければいけないことが電気事業法で、義務付けられています(カッコ内は一般財団法人電気技術者試験センターのHPより引用)」とありました。
最も広範囲に活躍できる第一種電気主任技術者資格があり、第二種では電圧17万ボルト未満、第三種では電圧5万ボルト未満の電気工作物でその資格で認められた行為が許されます。
電圧5万ボルト未満の維持管理、運用を監督する仕事が待っています。
「初歩的な疑問」電気はどう各地に届けられるのか?
そもそも、発電所で作られた電気はどうやって各家庭や施設へと送られるのでしょうか。
あるサイトの解説を信じるなら、送電中に発生する電気のロスを軽減する目的で、例えば50万ボルトや22万ボルトのような高い電圧を維持したままで送電線を使って各地へと運ばれます。
そして、変電所と呼ばれる施設を経由することで電圧は下げられていき、各家庭には直前まで6600ボルトだった電圧を100ボルト又は200ボルトに変換し届けられるということでした。
一方で発電所で作られた電気を一次変電所で下げられた電圧の数値は、サイトによって異なりますが、おおむね6万〜7万ボルトになります。
つまり、第一種はもちろん、第二種の有資格者も一次変電所以降の電気工作物へ送電された電気を維持管理できます。
しかし、5万ボルト以下となっている第三種ではまだ扱うことが出来ません。
中間変電所や二次変電所と呼ばれる施設で、5万ボルト以下に引き下げられ、そこから関わることが可能ということです。
具体的には大きな工場やデパートになると供給電圧が5万ボルトを超えるケースもあります。
ということは、第二種電気主任技術者ならかなりの範囲で活躍できます。
一方で、第三種電気主任技術者は中小規模のビルなどを担当することになるのでしょうか。
認定取得という方法もある!?
例えば、第三種電気主任技術者になる方法として、電験3種の試験に合格してもいいのですが、他に例えば電気工学を大学で学んだ人が第二種電気工事士(もちろん第一種も可。ただし取得に実務経験が問われる)を取得し、500ボルト以上の維持管理、工事などに関する実務経験を一年以上重ねれば、面接と審査を経て無試験で資格取得できるそうです。
この制度は第二種にもあって、第三種を取得後5年以上の実務経験を経て、やはり面接と審査が行われます。
ただ、面接や審査でどれくらいの合格率なのか分からないので、全く電気の関する勉強が不用ということではなく、合格率が低い試験の他に「実務経験」で補う方法もあるということでしょう。
現実は甘くない!?
例えば40歳の時点で、電気業界で働こうと決意し、そこから未経験で電験3種の勉強を始めたとすると、合格まで何年を費やせば突破できるでしょうか。
仮に3年で合格したとして、電験3種の有資格者としてビル管理などを行う会社に43歳で採用されるかが人生を考える時のポイントです。
もちろん、会社を問わなければ、1社くらいは好感触な会社も見つかるでしょう。
しかし大切なのは、50代を過ぎて路頭に迷わない人生設計です。
一般的には第三種取得後、実務経験4年〜5年を満たしていないと独立開業のような展開は見込めません。
そこまではどこかの会社で経験させてもらう必要があります。
つまり、43歳から有資格者として働き、48歳までは経験を積むために頑張るしかありません。
またこの5年間の間に、第二種電気主任技術者を目指し、知識と技術に磨きを掛けることも大切です。
同時に、5年以上の実務経験になると「認定取得」によって第二種電気主任技術者になれるかもしれません。
ざっくり、「これから電験3種の資格を勉強するぞ!」と決意する意味は、これから約10年、資格取得に向けた勉強とその後の下積み、そして更なる上位資格取得に向けた磨きが必要だということでしょう。
まとめ
やはり今の生活を変えるには、10年くらいの覚悟が必要です。
電気業界に身を置く覚悟なら、10年頑張れば、きっと一生涯暮らしを助けてくれる資格となってくれるはずです。
同じ時間で考えると、介護業界なら初任者研修を終えて施設で3年働き、その間に実務者研修を済ませて、介護福祉士取得(多分、第三種と同じ意味)。そこから5年以上の経験を重ねてケアマネ、さらに主任ケアマネとなって第二種と同等なるのでしょう。
ただ、時系列的には同じですが、第二種電気主任技術者とケアマネでは、格差があるように思えます。
もちろん仕事のやり甲斐など人それぞれで優劣を決められるものではありませんが、中高年になって体力気力が低下することも考えると理系科目に抵抗がないなら電気主任技術者という選択はおすすめです。
こみちの場合、仮に目指すとしても、それは電気主任技術者になるためではなく、そこまでの勉強や苦労を記事として執筆するライターとしてのもので、年齢的に考えても資格取得後の実務経験が厳しいと感じます。
思うに、同じ中高年でも40代後半やすでに50代になっていると、これから10年の下積みはかなり大風呂敷な計画で、もう少し馴染み深い目標に変更した方が実現できる可能性が見えて来ます。