改めて思う「中高年の仕事」あるある

 中高年の仕事とは何か?

若い年代にとっての仕事とは、定年まで20年とか30年を見据えた長期のビジョンが必要です。

しかし、中高年の場合には長くて10年、短いと3年や5年というスパンもあります。

つまり、圧倒的に短期間で成果を出せなければ、中高年の場合には思うような効果が期待できません。

イメージとしては、苦労するのに思うほど稼げないという職業に感じてしまうでしょう。

と言うのも、年明け後、介護の仕事をして感じるのは、専門職というプロ意識の一方で、そのこだわりにある本当の意義が実感し難いことです。

そこには、叔母の施設探しや家族、身内という立場で、介護施設という存在がどれだけ嬉しく、大切な存在なのかを実感しましたが、例えば在宅復帰が前提の老健に入所した場合でも、改善したいポイントがとても不明瞭で、現場で働く介護士には到底理解が及びません。

その結果として、目の前の仕事を懸命にこなすということが介護士の仕事となりますが、時には同じ仕事量を5人でしていたのに、急に2人とかで回すようなことが度々起こります。

必死で現場をやりくりするのが、介護士には課題に感じますが、異業種とは異なり、その頑張りの大半は無駄骨になってしまいます。

だからといって介護業界が悪いのではなく、働く際に介護士自らがこれから働く職場を理解しておくことは大切です。

最近、介護の仕事をしていて、頑張った日に満足感が伴わないことが増えました。

一人でたくさんのオムツ交換をしても、それで評価されるものではなく、また利用者とより親密に意思疎通ができたとしても、昇給の対象にもなりません。

無言で淡々と仕事をこなすより、みんなにアピールをして仕事をするというようなスタイルの方が、他の介護士から評価されることも少なくないのです。

「ゴミ捨てに行って来ます!」

大量のゴミを遠方まで運ぶのは大変ですが、効率的にとアピールもしないで仕事をしてもしなくても、結果は何も変わらないことが実感されました。

介護士という仕事は、懸命に頑張ることも大切ですが、要領よく楽なポジションで太刀振る舞うことも別の意味ではとても価値あることです。

なぜなら、懸命に働くあまり、週に3日しか勤務できない介護士よりも、要領よく週に5日出勤できる方が稼げるからです。

介護士として働くからには、オムツ交換や食事、トイレの介助などを覚えるべきと思ってしまいますが、それらが一切できない介護士も、ほぼ同額の報酬をもらっています。

昨年末の冬のボーナスの金額を別の介護士たちが話していて、その金額が漏れてきました。

そして、何のために多くの仕事を懸命に頑張るのか、その理解が分からなくなったのです。

つまり、介護士という職業は中高年の人でも始めやすく、狙い目でもあります。

しかし、一方では頑張ることで何かが得られるものとは限りませんし、何処か個人の満足感に依存しているところがあります。

短いレンジで達成できることが、中高年の仕事探しでは求められますが、結局、仕事をこなし過ぎても良いことは何も起こりません。

そこに大きな問題があるのですが、そもそもの部分として、長期的に見据える仕事は中高年にはなかなか巡って来ないこともあり、経験を重ねてもそれが実績に繋がらない職種は、どうしても苦労ばかりが増えます。