70代後半の高齢者と暮らす
ほとんど80歳と言っても差し支えがない高齢の父親は、最近物事を直ぐに忘れてしまいます。
電話を受けてしばらくして、「誰から何を言われたのか?」と聞き返しても、自信なさげです。
「もう一度、掛けて聞いてくれ!」そんな風に言うことも増え、何かを頼んでも一回では終わりません。
時には手順書を作り、順追えばできるようにしたつもりでも、「誰に伝えたの?」そんなまさかの返答に驚いたりします。
それこそ、「朝起きたら玄関先の郵便受けから配達された新聞を取って来る」というような、いつもしているから忘れたりしないだろうと思うことでも、その手順書にこと細かく書いておかないと、抜け落ちたりしているのです。
それに加えて母親の方は、「だから言ったのに!」と父親のミスを得意げに指摘するのですが、「だったら途中で言ってあげたら?」というと「言うと怒り出す」といつも使うセリフを持ち出します。
何か買うとかの話なら、とても積極的に話しますが、少し面倒な行政の手続きとなると、急に人任せになってしまうことも珍しくありません。
叔母の介護施設の件でストレスが蓄積されたのか、ここ数ヶ月の間に両親の様子がかなり変化し、老けたようにも感じます。
来年には父親の介護認定も検討中で、施設入所はまだ先ですが、デイサービスなどを利用することもあるでしょう。
父親に比べて母親まだ大丈夫と思っていましたが、最近の話題はスーパーでの特売品の値段ばかりで、10円安いとか10%割引きだったと話すことが常です。
先日、プレゼントした年末年始用のお金を、母親が「あげる」と差し出したのには流石に驚きました。
もらったということを覚えていないらしく、不憫に思ってあげようと思ったというのです。
「それはこの前にあげたお金でしょう!?」
「そうだった? 忘れた」というから驚きます。
そんな2人を見ていると、認知症状と思わせるような言動が増えました。
高齢者になると本人に悪気はなくても、時に意味不明な行動に遭遇します。
しかしそれを指摘しても、本人には自覚がないので、嫌なことを言われたというネガティブな印象だけが残ります。
それだけに、できていないことを指摘するよりも、できたことを褒めたり感謝することで関わる方がいいでしょう。
あれこれと選択肢を出されても、もう好きなものを選ぶこともできません。
むしろ、ある程度厳選し、どれを選んでも良い状況までを作り、そこから選んでもらうくらいが丁度いいのでしょう。
我が両親も本当に老けました。
家族会議をしても、両親の発言が意味不明な話だったり、聞いた話と想像したことがごちゃごちゃになって、事実や確定事項として扱われます。
自分たちの好みで選べばいい時でさえ、時に目を疑うようなことをしていたりするのです。