「ケアマネ」という仕事は中高年からでも目指す価値があるのか!?

 「ケアマネ」って何だ?

介護施設などで働いている人なら、「ケアマネ」と呼ばれる職種を知っているでしょう。

そして、ケアマネの報酬額が一般的な介護スタッフと相違ないことに驚いた人も少なくないはずです。

このブログは、こみちのように中高年と呼ばれる年代になった人が、定年退職する頃になるまでに「生涯続けられる仕事」を探すために開設したものです。

こみち現職の介護スタッフであることもあり、その上位職種とも呼べる「ケアマネ」の仕事を改めて評価し直してみようという企画になります。

一般的な説明としては、ケアマネは介護支援専門員とも呼ばれ、介護保険制度で中核的な役割果たす「ケアプラン」の作成者でもあります。

ケアプランをもう少し掘り下げるなら、アルファベット表記ではcare planで、「お世話する計画」と和訳できるでしょう。

つまり、ケアプランの出来次第で、利用者の医療的、介護的支援計画が決定されてしまいます。

それだけにこのケアプランを作成するケアマネの重責を考えると、多岐に渡る知識と経験、さらに奉仕の心が不可欠です。

最近になって思うのは、仮にケアマネとしてケアプランを作る立場になって、「使える介護施設」をどう確保するのかが大きな問題となります。

なぜなら、ある利用者に対して必要とされるサービスが確認できていても、そのサービスを提供できる介護事業所がなければそもそも成立しません。

つまり、ケアマネの評価というのは、単純にその人の能力だけではなく、周辺の設備や環境の大きく左右されるのです。

介護事業所が密接している地域であれば、市場心理も働き、自ずとサービスの質が向上されるはずです。

しかし、比較的人口密度も低く、施設同士の競争心理も働かなければ、サービスの向上は施設独自の取り組みに頼るしかありません。

その意味では、同じ「ケアマネ」という職種を評価するにしても、地域やタイミングによっても大きく異なる可能性があるでしょう。

こみちも知らなかった「ケアマネ」の業務

「ケアマネがケアプランを作る」というのは、割と関係者なら誰もが知っています。

しかし、入院中の高齢者が病棟にいる段階で介護認定を取り、介護度をもらうというケースがあって、その段階ですでに担当者となるケアマネを立てることができます。

ここで大きなポイントなのですが、こみちも最近まで知らなかったこととして、入院中にお願いしたケアマネに「退院後の調整」をケアプラン作成の範囲で依頼することができるのです。

もう少し具体的に触れるなら、高齢者でADLの低下が見られる入院患者がそのままスムーズに在宅生活を行えるようにケアプランを立ててもらうのです。

となった時に、リハビリの継続や食事、入浴などの支援にも配慮しなければいけません。

仮に急な坂道や長い階段がある住まいに戻るような場面では、施設入所も検討項目となるでしょう。

よくある話として、退院期日を迫られているような場合に、家族は少し割高でも有料老人ホームのような施設が探してしまいます。

しかしそれでは、家族も経済的に負担が大きく、共倒れになり兼ねません。

そうやって、段々と家族も追いやられてしまいます。

ケアマネを立てることは、公的な介護サービス受ける必須条件ではありません。

しかし、家族が利用したい施設を探して、その担当者から空き情報を聞き出し、各種サービスの説明や入所までのやり取りを調整するには、本業の片手間では荷が重い作業です。

特に、条件が少ないことで、選択肢を誤れば、望んでもいない施設に申し込むことになるかもしれません。

事実、こみち家も有料老人ホームを検討していて、「ギリギリこの予算なら」と別用途で蓄えていた預貯金を入所金に回すのか悩んでいます。

しかし、こんな負担は誰にでもできることではなく、例えば叔母のように独身のまま高齢者となり、家族や頼れる親戚がいないことケースもあるはずです。

父親が直系血族の兄妹だといても、それだけの理由で今の父親に介護負担を強いることは難しく、結局は我々こみち夫婦の援助になってしまいます。

仕事が休みの日には、叔母の件であちこちをめぐり、必要な時には嫌がる父親を説得して連れ出し、ことを進めるのもかなりストレスです。

こみちはそれでも解決に尽力するしかないと思ってきましたが、これでは家族全員が潰れてしまいそうなので、「ケアマネをつけてもらう」という手段に出るのと、改めてケアマネが担ってくれる社会的な役割に気付かされました。

因みにケアマネは儲かるのか?

ケアマネと言っても、実際には居宅系と施設系があり、特に居宅系になると担当するのは介護保険制度を詳しく知らない一般の家族や当事者です。

当然ですが、ケアマネに求められる知識は増えますし、抱える案件毎に課題も違ってくるでしょう。

時には無理難題を押し付けるケースもあって、ケアマネに対する期待はますます膨らみます。

仕事としてのやりがいは、十二分にあるでしょう。

ただし、その報酬額となると必ずしも十分とは言えません。

施設に勤務する介護スタッフや社会福祉士などとも異なる形で、介護に接する職種が今回紹介した「ケアマネ」になります。

介護福祉士の資格取得から実務経験5年以上で受験できるので、該当する人は挑戦してみるのもアリではないでしょうか。