介護士だからこその「カウンセリング」という仕事

 臨床心理士と公認心理師という仕事

介護士として働く場合、主だった資格や経験は必要ありません。

しかし、介護現場では様々なことが起こり、その場面に遭遇する度にしっかりとした知識の必要性を痛感するでしょう。

特に心理学に関する部分では、利用者への傾聴や寄り添いという部分で触れます。

こみち自身を振り返れば、倫理学や心理学をどこかのタイミングで学んだ記憶があります。

高校時代だったのか、そのあとだったのかはよく覚えていませんが、「心とは何か?」に興味を持ち、理解してみたいと思った記憶は残っています。

しかしながら、「心理学」を専門として学んだ経験はなく、また実際に学んでみたいと思ったこともありません。

ただ、絵を描くことや営業マンとして商談をする時、また介護士として働いている時にも、「心とは何か?」を折りに触れて認識する機会があります。

実際、介護の実務者研修の一環で、臨床心理士として活躍される方を招いた授業を受けることがあり、大学院で学んだ経験などを教わりました。

最近では、介護施設で働いていると、定期的にストレスチェックという形で、仕事やプライベートでの悩みを相談できる機会が設けられていて、その意味では「臨床心理士」や「公認心理師」という仕事に触れることも増えたように思います。

例えば精神科医という仕事もあります。

精神科医とは、医学部を卒業した医師であり、たまたま内科や外科ではなく、精神科だったという人です。

医師という資格を持っているので、医療的な処置として診察をし、薬を出すことが認められているという説明もできるでしょう。

一方で、臨床心理士や公認心理師は、その資格を取得する条件として「医師資格」を問うてはいません。

つまり、どんな形であれ、カウンセリングにって言葉や行動でアドバイスすることはできても、医療行為に該当するような診断書を書いたり、薬の提供を行えるものではないはずです。

しかし、社会生活の様々な事情から、心を痛めてしまうことは誰にでもあります。

実際、中高年になって介護士として働き、こみち自身も精神的肉体的疲労から「無表情」になって家族が心配してくれたことがありました。

自身では全く実感がなく、でも言われれば何もしたくない状態で、仮にそれが精神疾患に陥る前兆だとすれば、本当に誰にでも起こり、そして本人の自覚が伴わないこともあるはずです。

話を戻せば、臨床心理士になるには、何よりも受験資格をクリアしなければいけません。

そして、その受験資格は、指定大学院を修了することや、専門職大学院、医師免許を持つ心理臨床経験2年以上など、中高年から簡単にクリアできそうな内容とは思えません。

しかし、試験内容は、100問のマーク試験と1001文字から1200文字までで答える記述試験を一次試験とし、二次試験では面接による質疑応答という形で合否が決まります。

合格率は約60%と高く、10%前後の公認会計士などと比べれば、超高難度の試験ということではなさそうです。

もっとも、大学院で少なくとも2年以上を臨床心理士になるために割くのですから、合格出来なかった場合を考えると、それなりに覚悟も必要でしょう。

例えば、公認会計士の場合、それ単独の資格でも十分に活躍できるとは思いますが、弁護士や税理士、不動産鑑定士、行政書士などの資格も所有していると便利で、資格取得の道筋として働きながら自身の将来を見据えてチャレンジできるのが利点です。

その意味では、臨床心理士のような資格の場合、合格までの生活をいかに確保するかは、やはり悩みとなるみたいで、大学を卒業する時に学士として就活している仲間を見て心が揺れたという体験談も見つけました。

カウンセリングでの独立開業の可能性

カウンセリングという仕事をするために、臨床心理士や公認心理師の資格は必須ではないようです。

何より医療保険の対象にするには医師による治療の範囲であることが条件です。

つまり、カウンセリングを主な業務として、しかも医師免許を持たない場合には、保険適用外の扱いになります。

患者は1割とか3割の負担ではなく、カウンセリング代を実費で支払うことになるので、それだけを考えてもカウンセリングだけで稼ぐのは容易ではありません。

むしろ、経営コンサルタントのような「経営」という主目的が明確な方が開業しても成功しやすいはずです。

そこまでを調べても、中高年から大学又は大学院で専門的に心理学について学び、さらに臨床心理士となれたとしても、そこに回復を第一に思う熱意がなければ、なかなか簡単には踏み出せません。

ふと思う社会福祉士の資格

高齢者や障がい者の相談支援で活躍する社会福祉士。

介護福祉士と名称が似ていることもあり、こみちも気になっていた資格です。

相談業務という意味で、臨床心理士のようなカウンセリング的な領域まで関わるのかも気になります。

試験内容から判断すると、心理学そのものを理解するような問題も含まれます。

しかし、全出題数に対するウェートは低く、むしろ制度や法律に関する理解を問われているという印象です。

言い換えれば、社会福祉士として対人援助を行う意味でのカウンセリングとは、精神理解ではなく、あくまでも困難を聞き出すための知識であって、臨床心理士のような立場ではないみたいです。

まして、介護士として施設で働くような場合のアセスメントでは、利用者の心理を理解するようなことは難しく、それこそ日常生活で起こった問題点を記録として残し、ケアマネを通じて医師や心理士と情報を共有する橋渡しが求められます。

つまりは、そのような流れがある施設はいい施設であり、現場だけで問題解決を図ろうとする施設は多職種連携が十分に行われていないことになります。