有料老人ホームとは何か?
今さら、老健や特養との比較をするつもりはありません。
ただ、例えばこみちが勤務している介護施設で考えると、「居室」に居られる時間帯はそう長くありません。
例えば、「夕食後から朝食まで」の他は、入浴や食事、レクリエーションやリハビリでかなりの時間が埋まっているからです。
そんなことを考えると、有料老人ホームの「居室」に求める条件とは何かと思ってしまいます。
居心地の良さを最大限に活かすなら、入浴も食事も「居室」を使うスタイルにするべきで、さらにはレクリエーションやリハビリに関しても曜日や時間帯で好みのコースを選択できると便利でしょう。
一般的な介護施設には無いものとして、有料老人ホームの利用者は「自立」状態の方も利用できたりします。
つまり、仕事をリタイアし、時間を自身の老後に使えるようになった65歳以上の人なので、それこそ一般的な介護施設に多い要介護3以上の生活とはまだまだ異なります。
例えば、レンタルビデオ店のようなサービスを施設内に設置し、利用者は散歩感覚でその設置場所を訪れて、気になる映画や音楽映像を借りて楽しむこともリハビリやレクリエーションとなるでしょう。
また、簡易的な「一坪」サイズの庭を完備し、そこで家庭菜園を気ままに楽しめたら、生活に張りが生まれます。
それこそ、スタッフも利用できるコンビニを館内に作り、利用者も買い物に来るというのも、有料老人ホームらしい「介護サービス」となるでしょう。
このように、特養や老健との違いは無限にあって、そもそも「介護」に対する認識さえ異なってきます。
有料老人ホームで働くメリットとは?
大手の有料老人ホームなどでは月額料金が30万円とか50万円とか、それ以上に百万円単位の敷金を求められるのは、先に紹介したような多彩なサービスを低価格のオプションとして提供できるでしょう。
例えば音楽レクとして、参加者が介護職を取り囲むように並んで、一緒にカラオケを歌うというのも方法です。
しかし、介護職がピアノを演奏できて、参加希望者にピアノの弾き方を教えるというような介護サービスにまで提供できるようになりたいです。
つまり、介護職として目指すべき道は、しっかりとオムツ交換や食事の介助などをマスターすることでしょう。
その中には、オムツ着用を嫌ってトイレを使いたいと思う利用者も少なくありません。
そこで、リハパンからオムツの変更を介護職の働きやすさだけで行うことは避けるべきです。
特にADL低下に貢献する取り組みとして、介護職の得意な技を持って講義の主体者としてレクリエーションを開催し、そのコマ数で介護職は給与のアップも可能にするのです。
つまり、介護職といえど、自身でビジネスを立ち上げるような取り組みを有料老人ホームとしても容認しサポート支援を行います。
そうすることで、定番の介護ケアだけしかできない介護職から、得意なレクリエーションで臨時ボーナスを稼げることも有料老人ホームらしいスタイルでしょう。
その意味では、自立状態はもちろん、要介護状態になっても「自分らしい暮らし」を少しでも維持継続できるための取り組みがあることです。
何もできないから介護職ではなく、得意なスキルを活かすために介護職となって叶えていくということが環境として整えば、そこには従来型の介護ケアでは補えない介護サービスが見えてきます。
夜勤手当で稼ぐスタイルのままでいいの?
多くの介護職は、定期的に回って来る夜勤をこなし手当を増やします。
しかし、それでも月収で20万円前半という金額も珍しくありません。
激務の割に稼げる方法が閉ざされてしては、介護職の志願者がどうしても閉鎖的になります。
それこそ、資格取得や投資、簿記、占いなど、高齢者になっても楽しめる知識やスキルを活かして評価できる評価基準ができたら、稼ぐ=夜勤にはなりません。
しかし、そのようなプラスアルファも、利用者の介護度が進めば厳しくなるので、いかに要支援の段階からサービスを受けられる環境作りができるのかもポイントです。
そうなれば、介護職も稼ぎ方が増えて、関わり方にも合う合わないの好みが出てくるでしょう。