次回のパート2に引き続き、「生活支援技術」について掘り下げます!
自立に向けた居住環境の整備
施設に比べて、個人宅では、介護に向けた環境が整っていないこともあります。
そこで、必要に応じて住宅改修工事が必要です。
例えば、日常的に使用するトイレまでの導線に、手すりを設置するなども、歩行能力の低下が見られる場合に有効です。
さらには、浴室や浴槽周辺にも手すりを設置すれば、より安全に入浴できるでしょう。
自立に向けた身じたくの介護
介護士とって求められることが多い衣類の着脱ですが、「脱健着患」を守り行います。
浴衣を使う場合、襟元は「ソ」になるように行いましょう。
目元を拭くような場合、目頭から目尻に向かって行います。
自立に向けた移動の介護
我々のライフスタイルを考えた時に、様々な形や手段で「移動」が使われています。
逆を言えば、移動範囲が狭く、その距離が短くなってしまうと、それだけ日常生活にも変化が現れます。
そこで、介護現場では「移動」を重んじた介助を安全に行わなければいけません。
介護現場で行うのは、ベッドに臥床した利用者をベッド脇に座らせて、そこから車イスへと移乗させるケースでしょう。
その際にも、パート2で触れたようにボディメカニクスが活躍し、支持基底面をいかに小さく、利用者自身をコンパクトにさせられるかが問われます。
その時、実際の介護現場では、利用者に麻痺や拘縮、脊髄の損傷など、配慮するべきポイントが多く、時には安全を考えて複数名のスタッフで対応することも含まれます。
ベッド脇に腰掛けた状態を端座位と呼びますが、そこから車イスへと移乗させる介助では、重心の位置や移動、介護士は支持基底面を広く確保することなどがポイントです。
経験を経ると、移乗介助を見ただけでも、その介護士のレベルが確認できるほどで、実に様々なポイントが含まれています。
試験では、移動の意味で「杖を使った歩行」が問われたりもします。
杖を持つのは健側で、目安は肘が150度開く位置。
平地を移動する際の順番は、杖、患側、健側となります。
つまり、杖も持っている方の足が最後に追いつきます。
また、階段の登り降りでは、「患側が健側よりも低い位置にある」と覚えておきましょう。
つまり、登る時には健側が先に、降りる時には患側が先になります。
自立に向けた食事の介護
「食事」についても、この人らしさが如実に表れる部分です。
成人の身体が約60%。高齢者でも50%が水分で構成されています。
脱水症状に陥らないためにも、1日1500ccの水分を摂取しなければいけません。
また、ベッド上で食事を行う場合には、約30度ギャッチアップをし、顎を引くような姿勢が望ましいとされます。
自立に向けた入浴・清潔保持の介護
片まひがある利用者の場合、介護士はマヒ側に立ちます。
また、浴槽やシャワーを掛ける際には、健側から行います。
脱衣場や浴室は、22から25度程度、湯温は39度から40度を基本とします。
心臓に疾患や喘息がある場合には、ぬるめの湯温で半身浴にすると負担が軽減されます。
洗うのは、末梢から中枢へと外側から行います。
自立に向けた排泄の介護
自立に向けた排泄を目指すなら、オムツを装着している利用者であっても、可能であればトイレ誘導を行うべきです。
介護現場では、どうしても効率を考えて、トイレ誘導とオムツ交換を個別に捉えてしまいがちですが、利用者の中にはトイレ誘導を望む方もいます。
自立に向けた取り組みとして、できる限り利用者の意向に沿った介助を心掛けましょう。
自立に向けた家事の介護
住宅改修などと合わせて、炊事や洗濯などの動作が負担なく行えるような工夫も必要です。
火災など、火の元の安全やドラム式洗濯機の導入など、生活の支障に応じて、環境整備を行いましょう。
自立に向けた睡眠の介護
快適な睡眠を維持するために、夏場は25度から28度、冬場は18度程度を基準とします。
また、夏場の湿度は50から60%程度に設定しましょう。
終末期の介護
看取りケアはとても難しい問題です。
そのために個人の意思を尊重した対応が不可欠です。
また、それには本人の意思、家族の意向などを確認し、身体的な苦痛にも配慮しなければいけません。
高齢者に見られる予兆として、嚥下機能の低下があります。
栄養や水分量が低下し、低栄養状態になります。
嚥下しやすい形状のミキサー食などに変更し、それでも困難な場合には経管栄養を行うかを検討します。
さらに進行すると、免疫力の低下や発熱を繰り返し、やがて血液循環の低下も始まると低体温になってしまいます。
手足の浮腫やチアノーゼが表れます。
手足を毛布などで包み保温することもおすすめです。
死後、残された家族の精神的なケア、グリーフケアも大切になります。
まとめ
かなりざっくりですが、「生活支援技術」を再確認してみました。
介護士として働いている方であれば、業務中の体験も活かせるでしょう。
先ずは基本的な内容を確認してみました。