「介護士」とは何か?
介護士の仕事を説明するのは、意外と大変です。
なぜなら、その仕事は広範囲だからです。
そこで、看護師、社会福祉士、ケアマネ、理学・作業療法士の仕事を簡単に触れていきます。
日常生活を営む誰もが、老化や病いなどでその生活が困難になることがあります。
そんな時には、医学の力を借りることもあるでしょう。
医学といえば、医師を思い浮かべますが、治療が終わると多くは看護師が処置を代行します。
資格による権限という意味では、看護師が直接的に診察し、その後の処置を独断で行うことは認められていません。
あくまでも、医師による指示を受けて、看護師は動けるのです。
介護施設では、利用者やその家族と向き合う「相談員」として働く社会福祉士も、実際の介護現場で勤務しているとは限りません。
言い換えれば、現場スタッフがどんな支援を行なっているのか、現場に顔出して見ることはできても、本当の意味で寄り添う姿を知っている訳ではないからです。
そして、施設に在中している理学・作業療法士は、定期的に利用者の心身を専門知識を駆使して維持や向上に努めます。
では、「介護士」の仕事って何でしょうか。
すばりいうなら、ケアマネが利用者をはじめ、そこに関わる医師や看護師、社会福祉士等々の専門家の総意から計画を立てて、その内容に従って行う「支援全般」となるでしょう。
話し相手もそうなら、お風呂にも入るのも手伝います。
レクリエーションの時には、一緒にデュエットもしますし、ダンスの相手役にもなります。
料理もしますし、一緒に洗濯物を干して畳んだりもします。
なぜか?
それらが、利用者の日常生活で、施設とは言え、在宅で感じてきた「自分らしい暮らし」を感じて欲しいからでしょう。
言い換えれば、介護士として働きたいなら、最初から気負わないこと。
できないことを心配するよりも、できることや得意なことが何か役に立たないかと考えてみることです。
楽器演奏や、社交ダンス、詩吟や俳句、もちろん歌でも構いません。
それを通じて、「生活」を感じることができれば、利用者にとって「生きがい」になります。
とは言えおすすめは「介護職員初任者研修」を受けておく!?
通学制でも、約2ヶ月くらいで学ぶ、介護士系の基本研修が、「初任者研修」です。
座学に加えて、実習もあり、施設で働く時に必要な基本が学べるコースです。
「初任者研修」の上位研修が「実務者研修」ですが、実は実習面ではほとんど学ぶ内容に差はありません。
あるのは、「なぜその支援を行うのか?」という理由を考える「深さ」になります。
というのも、初任者研修も実務者研修もケアマネが立てた計画に従って、利用者支援を行います。
言い換えれば、計画に記載された内容を踏まえて、実際にどんな支援を行うのかが問われます。
そこで、実務者研修では研修中にもケアマネが立てる「計画書」作成を学びます。
どんな支援を行うべきかを経てから、実際の支援に移行します。
一方で初任者研修の場合には計画書ありきで、支援を考えることから始まります。
両者の差は、「なぜ?」に対する答えが異なると言えるでしょう。
とは言え、介護士として働くなら「初任者研修」を学び、実際に働いてみることでしょう。
こみちの場合はたまたま実務者研修を受けてしまいましたが、それによって「介護支援」そのものを多く考えることができました。
しかし、実習面での違いがほとんどないので、初任者研修だけの人でも職場では生き生きと働く人もたくさんいます。
一方で、実務者研修を終えた人は、3年以上の現場経験をクリアし、国家試験を受ける流れになります。
この先も施設で働くなら、初任者研修だけでも十分でしょう。
必要に感じたら、実務者研修を受ければいいと思います。
一方で、実務者研修から介護福祉士になると、施設勤務以外の道もひらかれるので、選択肢が増えるでしょう。
まず働きたいなら、初任者研修を受けてみるのがいいはずです。