漠然と未来を考えるべきではない!

 どう「今」を抜け出すか?

今、勤務先の介護施設はとても厳しい状況にあると感じます。

医療機関ですから、それなりの資金力もあるでしょうし、個人事業主と比べれば「体力」もあるはずです。

しかし、コンビニ経営でさえ1日に動く資金は50万円以上な訳で、仕入れから人件費、光熱費などを賄うには「資金」が欠かせません。

介護士が100名も働くような介護施設にもなると、1日で数百万円もの金額が必要になったとしても不思議はありません。

正直なところ、今の介護施設はこみちが経験した異業種と勝手が違うとは言え、見直すべきポイントがいくつもあって、典型的な右肩下りになってしまう経営だと思います。

特にそこで働くスタッフの危機感が薄いことも気になるところで、総務の担当者が以前と比べても意識に変化が見られないのにも驚かされます。

ある人は「ちょっと見ただけで分かるのか?」と思うかもしれません。

しかし、事務所を訪れて「お疲れ様です!」と声掛けても無言や知らん顔をしている姿を見ると、正直、大丈夫なのかと思うのです。

確かに事務員などは経営に責任がある人ではありません。

本人だってそんな風に思われていると感じたら、「責任が重い」と言うでしょう。

しかし、利用者家族と接している事務員や介護相談員に変化が見られないことに、施設全体の改善は始まらないとも思います。

「敬語を使えている」と言うような観点で、接客しているなら今の状況から抜け出せないでしょう。

しているかいないかではなく、「結果」につながっているかが重要だからです。

庶民的で気さくな対応もありなら、高級な雰囲気の対応も悪くありません。

しかし、そのどちらを選んだとしても、客がいなければ始まらないのです。

その意味では言えば、介護施設の経営も異業種と大きく変わるものではなく、接客の基本に違いはないはずです。

つまり、親身になり、客の聞きたいことや気になることを包み隠さずに話ができる施設ほど、人気も信頼も獲得できるのは当然でしょう。

何より上辺の一般論と言うのは、素人の客ほど敏感に分かるもので、対応次第で段々と客が奪われてしまうのは偶然によるものではありません。

こみちが感じることを見直すだけでも、施設全体に変化があると思います。

それでもこみちが動き出さない理由

こみち自身も経営に興味がないわけではありません。

気づきことが多いので、それを改善するだけでも施設の雰囲気はずっと変わるでしょう。

しかしながらポイントもあって、「変わりたい」と思うことがあるからこそ「改善」に効果が生まれます。

逆を言えば、誰かによって一時的に改善しても、内から変わらなければ何も変化しません。

ここがとても大切なポイントです。

こみち自身、今の介護施設に対して内から変えるほどの熱意がないことや、以前も書いた先輩たちに意識を変えてもらう気力も自信もありません。

実は同じように労働意欲が失われた会社を知っていて、経営者の意識が変わらないまま、従業員も離脱して、散々な結果になったことがあります。

その原因は、相手にだけ改善を求めたからです。

今の状況で言えば、変わってもらいたいことをどう説明するかがポイントでしょう。

その意味では改革のスタートは従業員ではなく、施設運営側にあるはずですが、そこが何より厄介なことも分かっています。

こみち自身はどうしたいのか?

大きな野望などはありません。

大きな介護施設を運営する自信もありませんし、そこに生き甲斐も感じません。

ただ自分らしく暮らしたいだけなので、していることが誰かの何かの役に立てたらと思います。

それは人生を左右するようなことでなくてもよくて、「こんな人もいるのか?」程度で十分です。

でもそれが難しいことも今になって感じます。

むしろ、もう少し突き抜けるくらいの方が結果になりやすいはずです。

利用者をモノのように扱うことができずに、懸命になるほど、こみちの精神は葛藤によって潰されてしまうのですが、できるなら「当面の目標」をクリアしたいと思います。