実際に介護士として働いたこみちの本音
介護業界未経験から飛び込んだこみちですが、いろんな人に助けられながらここまで来ることができました。
そして、こみち自身が率直に感じたことを話すなら、こみちよりも器用な人はたくさんいて、介護士として求められる作業においては結局のところ向いていないと分かりました。
さらに言えば、介護現場に割と余裕がないのは、根本的に対人サービスが難しいことに尽きると思います。
つまり、介護施設の売上が介護報酬である以上、一定の形式的な見解に従って業務も評価されます。
意図的により個別的なケアを充実させると、利用者の表情は穏やかになりますし、介護現場もどこか落ち着いた雰囲気に包まれます。
一方で事務的に作業を進めると、利用者の表情はすぐに雲ってしまうだけでなく、利用者同士で言い争いが起こるなど、雰囲気も一変してしまいます。
こみち自身が実践しているサービスの提供方法で、利用者と大きなトラブルになったことはなく、むしろ、この方法を貫けば利用者から支持される施設ができるでしょう。
しかし、それを実現するには様々な問題も関係し、いずれにしても介護報酬だけを当てにした運営方針では達成は困難です。
さらに、今の職場で勤務しているスタッフを指標とするなら、約半分のスタッフはとても残念ですがこみちの基準には達していません。
また、求めるスキルと期待したい業務を考えると、介護士であっても時給1300円以上が妥当ですし、言い換えればそれを求める「客」を相手にしたサービスになってしまうでしょう。
つまり、会社組織としては「社会福祉法人」ではなく「株式会社」の方が理想的な介護施設に合致しますし、「有料老人ホーム」と呼ばれるカテゴリでしか現実的に理想を求めることは出来なさそうです。
それでも介護士としては月収で25万円程度が基準となりますから、年収で賞与を含めて400万円程度と言った試算です。
仮にこの金額以上の報酬を出すことが出来る施設があるとしたら、収支の内容を確認させて欲しいと思います。
配置される人数を削減することで、介護士一人あたりの報酬をあげるというカラクリならまだしも、介護現場の仕事はある程度時間が掛かりますから、負担の増した職場では中長期な勤務には向きません。
それだけ人の出入りが多い職場となってしまうことでしょう。
結論として、介護士として稼ぐことができるのはいい所で月収25万円程度で、それ以上になると夜勤手当てで上積みさせるしかありません。
つまり、中高年の方で求職活動中に仕事が見つからないような場合に、採用されやすい業界の1つとして介護業界があり、介護士なら未経験からでも採用されることがあります。
また、働きながら初任者研修を受けることで、現場仕事が続けられます。
ただ、上位資格の介護福祉士を取得しても、資格手当てが上積みされますが、月収では1万円程度の差でしょう。
こみちがおすすめしたい介護士としての働き方とは?
常勤職員になると、施設によって異なりますが4週で7日又は8日休みとなります。
加えて、有給休暇や特別休暇などを加えて、年間休日は100日を超えるあたりでしょう。
未経験者が見落としてしまう話として、介護施設の多くは週末が休みとは限りませんし、大型連休や年末年始の休暇も特別には設定されません。
つまり、大晦日も正月も働くことが普通にあり得ます。
5月の大型連休も特に休みとはなりませんから、通常通りの勤務が基本です。
異業種の完全週休二日という場合には、大型連休や年末年始は休みとなるでしょうが、それだけ介護業界は休みが少ないことを覚えておきましょう。
こみちも大手企業のサラリーマンだった頃は、年間休日120日前後だったと思います。
加えて、フレックス制度を導入していたので、会社からの縛りも最低限でした。
企画書を作るのに、会社を出て近くのコーヒーショップで過ごすことができたのも懐かしい話です。
しかも介護士で夜勤を何回もしても届かない月収だったので、何を求めて「介護士」を選ぶのかがポイントです。
結論としては、中高年ならダブルワークやパートスタッフという関わり方がおすすめです。
まず休日を指定できたり、勤務日の事前に相談できたりと、空き時間を有効に使えます。
その時間でもう一つ別の仕事をしたり、資格や投資の勉強に使ったりしても有意義です。
なぜなら、介護施設でどっぷりと働いても概ね25万円程度とするなら、それ以上に稼げる手段を早めに確立させておきたいからです。
特に中高年の場合には体力が続きませんし、継続してもほとんど給料もアップしません。
そうなると、辞めることもできず、段々と身体は持たなくなってしまったりで、身動きが取れなくなってしまうからです。
だったら、例えば介護士として月に10万円程度稼ぎ、残り15万円を別の方法で稼ぎましょう。
むしろ、我々中高年は、介護士として働きながら、プラス15万円の部分をあれこれと考えたいものです。