2021年の1月に実施された介護福祉士国家試験を振り返る
その中でも、今回は「認知症の理解」に関する問題を確認していきます。
では早速、出題を一問ずつ振り返っていきましょう。
問87 ICFの社会モデルに対する記述
ICFとは国際生活機能分類のことで、利用者個人にまつわる要因を分類したものです。
その一つ、社会的な分類に相当する項目を選ぶ問題でした。
正解は3番。
ICFがどのようなものかを理解していれば、正解できたでしょう。
問88 リハビリテーションの説明
リハビリが「適したものにする」を意味することを知っていれば、正解の1番を選べたでしょう。
しかし、他の選択肢も一瞬迷いそうなものもあるので、ミスしまうこともあるかもしれません。
問89 障害者が作成の段階から関わったとされる項目
こみちとしては勘でした。
ただ、問題文に関わった「法律」とは示していないことで、「条約」だからと深読みしました。
その結果、正解の5番を選ぶことができました。
正解そのものはラッキーだったとしか言いようがありません。
問90 脊髄損傷から対麻痺となった人が気にする褥瘡箇所
対麻痺とは両足が不自由になること。
つまり、腕は使えることになります。
座った時や寝た時を想像すると、背中もポイントですが、それ以上に座骨部分は圧迫されると予想できます。
そのことを踏まえて、5番を選ぶのが正解です。
問91 プッシュが可能とされる最上のレベル
問題文を読んでも、問われている内容が理解できませんでした。
プッシュアップとは、両腕を使って「押し上げる動作」を意味し、脊髄のどこを損傷している場合なら可能とされるかを問われているようです。
脊髄損傷箇所とそれによる症状は、かなり重要なポイントみたいです。
まず、首から尾てい骨までの内、頭に近いほど影響も大きくなります。
つまり、首の付け根は呼吸そのものができません。首の下側なら両腕両足。さらに胸や腰あたりになると両足が不自由になります。
プッシュアップなので、「両腕が使える」限界は、頚椎のC7までとされ、首の下側に相当します。
C7の下、C8では腕も使えなくなりますが、ギリギリ使える限界がC7と言うことで、この問題は介護士としては難問でしょう。
ちなみに正解は2番です。
問92 筋ジストロフィーの病態
筋線維の異変だったと記憶していたので、正解の5番を選ぶことができました。
運動神経と悩みそうですが、筋繊維の変化が運動機能に影響していると言う説明になります。
問93 障害者虐待防止法の「心理的虐待」の記述を選ぶ
正解は3番です。
問94 心臓機能障害に関する説明
正解は2番です。
問95 発達障害児の子育てに悩む母親への支援
レスパイトケアによって、一時的に子育てを休むことも方法としてありますが、問題文の意味合いを考えると、「子育てに自信なくし」とあるので、「休むこと」だけでは解決できません。
そこで、同じような悩みを抱えた人との交流を得ることで、支援することが大切です。
つまり、3番が正解です。
問96 障害者の日常的な情報入手手段
テレビと家族で悩みましたが、こみちとしては1番を選んでしまいました。
しかし、正解はテレビで、4番になります。
この問題では、1または4を選んだ人が多いでしょう。
障害の理解で学習ポイントを考える
意外と範囲が広い印象で、医療的な面から法律や条約、さらには一般知識まで含まれます。
こみちの場合、約8割程度正解できましたが、ある程度の基本知識を押さえることを第一段階として、関連した項目を追加するような方法でより広範囲の出題に効果的な学習にしたいところです。