中高年が介護士を選んだら将来的に何が起きるのか?

 こみちが介護士に興味を持った理由

フリーランスとして働き続けたいこみちにとって、「老い」は人ごとではありません。

と言うのも、数年後には親の介護が始まりますし、中高年の我々に大きな病いが降りかからないとも限りません。

でもそのきっかけとなったのは、介護施設の現状を働いてみて知ったからです。

率直な話をすると、トイレが難しくなったら、自宅生活を続けることはできません。

その理由として、足腰が弱くなることや、認知機能が低下して「トイレ」ができなくなるからです。

例えば、歩ける利用者でも、トイレに行けない人はいます。

そんな利用者には、「トイレに行きましょう」から始まり、「手すりを持って立っていてくださいね」と声かけし、「ズボンは脱げますか?」「便座に座りましょう」と誘導が必要です。

いきなりトイレットペーパーを手渡しても、それで何をするのか分からない状況も珍しくありません。

つまり、そこまで認知機能が低下したら、誰かが見守りを続けていないとトイレも不可能なのです。

我々介護士は、ズボンを下げ切らずに用足しして衣類を濡らしてしまった利用者の着替えをその度にします。

それを怖がって、何から何まで手を出せば失敗はしませんが、確実にADLという生活する能力は下がります。

つまり、もう一度施設に入ったら自宅には戻れないということにもなるからです。

介護士として働く場合、施設の方針次第で、失敗を防ぐ方に動くのか、自立支援を尊重するのかに分かれます。

介護業界としては、もちろん自立支援の方向に進みたいはずですが、介護士の労働量は1.5倍から2倍くらいに膨らみます。

報酬が同じで仕事がキツくなるという現状をやりがいとして受け入れる介護士がどれだけいるのかという話にもなってきます。

さてさて話は脱線しましたが、中高年になると体力の低下が顕著になることを考えても、自立支援を最大限に尊重する介護には無理があります。

週5日が難しいから、週4日や週3日と減らすことで高い要望に応えるしかありません。

一方で、介護士が負担にならない介護施設は、自身の親を預けたいとは思いません。

それほど、人生の終盤になって、人して尊重されない生活は受け入れたくないでしょう。

そのことが分かって来た時、中高年にとって介護士として働くことの限界にも気付かされます。

幸いなことに、こみちは中高年の男性介護士としては幅広い利用者から受け入れられていると感じます。

何より介助することを認めてもらえることは、介護士としてのストレスを軽減してくれます。

当たり前ですが、女性の利用者が見ず知らずの男性から介助を受けたいとは思いません。

トイレに誘導する時も、「女性の人に代わってください」と拒否されることも珍しくありません。

それで男性介護士の中には介助できない利用者がいることもあります。

その点では、こみちは今の担当する利用者の介助を拒否されていないので、その点では本当にありがたいと感じます。

言い換えれば、明確に「拒否」されていなくても、「嬉しくない」と感じていることは介護士なら気づくでしょう。

それに気づかない鈍感な介護士はある意味でタフですが、それだけ寄り添った介護にはなりません。

それだけ事務的な支援になりやすく、介護業界が目指している自立支援とは異なります。

そこまで気を使って利用者と接する介護士の仕事を、どれだけ重要な仕事と評価するかは難しく、現状は異業種のアルバイト程度と同等です。

つまり、事務的に行う介護士に合わせられています。

つまり中高年にとっての介護士とは?

現状を考えると、とても残念ですが、介護士としてのやりがいは、サービスになってしまいます。

つまり、事務的に行う事実だけをカウントしているので、利用者に応じた声かけが報酬に反映されることはありません。

自身で介護施設を立ち上げるところまで目指すなら別ですが、中高年からの転職先として考えるなら、どんな風に関わりたいのかも重要です。