ダブルワークで思う新たな発見
介護士として働いていると、「待つこと」も仕事だったりする。
でも、ゆっくりと動く利用者を急かしたりはしないけれど、時には内心でもう少し早いと嬉しく思うこともある。
そんな感覚が身につけてしまったのか、ダブルワークのもう片方、民間企業で働いていた時に「もっと結果優先でもいい」と指摘された。
「結果」優先とは、途中の工程をひとつずつ準備しなくても、自己責任ですっ飛ばしてもいいと言うこと。
介護では、結果だけ出なく、方法の安全性も問われるから、「誤魔化し」に対する意識がなかった。
でも、必要な備品をとりあえずかき集めてから作業しても、それで誰かの命や健康が害される訳ではない。
そう思うと、まだまだ行儀良く仕事をさせてもらっていたのは事実だ。
作業スピードを上げるにしても、社内基準を満たしていなければ意味がないだろうし、慣れるまでは試行錯誤も仕方ないことと思っていた。
「働き方に問題でもありましたか?」
実は、少し相手の発言の意図が見えなくて、場合によっては「雇う必要がない」と指摘されたとも取れる。
「仕事の品質は問題ないですよ。ただ、丁寧に過ぎるかも…」
つまり、もっとスピードを上げて、より多くの作業をこなして欲しいと言うことだ。
時間給であれ、成果報酬であれ、そこは社会福祉法人と株式会社ではかなり異なった意識だろう。
他人の作業した物を見せてもらえたが、確かにこみちの目指している品質はオーバークオリティーなのかもしれない。
しかし、覚えてしまえば、品質は維持されるのだから、もう少し時間をもらいたかった気がする。
そう思うと、なかなか思うようにはいかないと感じる。
でも、2つの基準で働くことがダブルワークだから、求められることに合わせていくことに慣れないといけない。