中高年の転職組が絶対に意識したいこと

 仕事探しも大切だけど…

年が変わって、介護の仕事も始まりました。

介護の仕事には、年末年始もゴールデンウィークもないのですが、気持ちのうえではどこか変化を感じます。

介護の仕事を始めて心掛けているのは、「利用者の支援」という意識。

具体的にそれをどう実現するかは、人によって異なる部分ですが、こみちの場合は徹底的に要望をくみ取るようにしています。

だから、ある介護職に言わせると「あれは介護ではなく、召使いの仕事だ!」と揶揄されるのですが、こみちとしてはそれでも構わないと思っているのです。

というのも、介護施設が措置制度から契約による介護サービスに変化したと言いますが、こみちからすると介護職の意識はまだまだ「してあげている」という気持ちが強いからです。

20代、30代の頃、「自分にはこれだけのスキルがあって、これくらいの報酬を得なければその仕事には就かない!」なんて強気な気持ちも少なからずあったはずです。

しかし、40代、50代を向けると「仕事がある」ということがとてもありがたく、その後から「単価」や「待遇」の話になります。

使える資格を持っていない中高年の場合、今の時代に就活は大変です。

なぜなら、若い世代が仕事に就けなくなれば、それだけ仕事を見つけるのも困難だからです。

彼らと同じような職種を目指すのも方法ですが、中高年からでも就活しやすい職種となると、体験的には「介護、清掃、警備」などが有力でしょう。

例えば、介護職に関して言えば、なぜ中高年からでも就職しやすいのでしょうか。

実際に働いて思うのは、経験や知識が増えても必要な手間が変わらないことにあります。

つまり、経験を積めば効率的になる仕事ではなく、ある一定の頭数がないとできない職種だからです。

そして、多くの場合、中高年を採用する時に「幹部候補者」という意識よりも、「頭数合わせの人材」という見方をしているでしょう。

その理由として、これまでの社会経験が報酬に反映されることは少なく、学生アルバイトと変わらない金額で募集されていることがあげられます。

介護や清掃、警察で安定を得る!

考え方として、中高年の場合はまず生活の安定を得るために仕事を見つけましょう。

確かに月収10万円で十分とは言えませんが、0円よりも良いですし、就活が長引けば「マイナス」ばかり増えてしまうことを考えると、決して間違えた選択ではないはずです。

しかし、中高年に介護職などが多い理由が明らかになれば、こちらとしてもしっかりと対策を練る必要があります。

というのも、体力が必要な介護職の場合、中高年が若い介護職と同等の働きをするのは難しいでしょう。

特に経験を活かした仕事が回って来れば良いですが、延々とオムツ交換するような場合には求められるのは「人手」だからです。

一時期、介護職として介護現場をどう効率的できるのかと考えたことがあります。

それを踏まえて、施設側の勉強会や研修制度の充実へと目を向けました。

しかし、経営的にも人材の質を考えても、それが容易ではないのは、「介護」という仕事が効率化に適していないからでしょう。

意識として、100点の介護職を一人作るよりも、60点の介護職を二人作る方が現場は回ります。

場合によっては50点に届かない介護職を雇うこともあるほどです。

当然、仕事をたくさんしても、それは50点の介護職のフォローに過ぎず、報酬面での評価とはなりません。

そこには施設側の限られた収益も関係してくるからです。

だとしたら、生活を安定させる意味で介護職を始めるのはありだとしても、それだけで満たされるのかというと、特に10年先は体力面で厳しいはずです。

「副業探し」ではなく介護職を副業にする!

例えば、データ処理がさらに速くなる時代において、「弁護士」「司法書士」「行政書士」「税理士」などの職種を目指すなら、しっかりとしたビジョンを立てておきましょう。

というのも、書類作成や事案の検証など、過去のデータとの照合は今後どんどん速くなり、コスト削減が予想されます。

つまり、大手の事務所に案件がより集まりやすく、個人で事務所を経営するのは容易ではなくなります。

だとすれば、完全にデータ処理だけの仕事よりも、手を動かすことが残された分野の方が将来性が期待できるのではないでしょうか。

施設の介護職では大変ですが、「同行者」として介護を必要としている人のサポートなら長く続けられるでしょう。

介護資格と二種免許のダブルを持っていれば、可能な方法です。

あとは、「理美容」の分野。

髪は必ず伸びますし、自宅から出掛けるのが大変な人も増えるでしょう。

同じく、料理に自信があるなら「キッチンカー」という方法で、介護食のケータリングという分野を開拓しても面白いはずです。

もちろん、清掃や警備というルートでも、その先を見据えた仕事探しがあります。

就活してそのままではなく、経験を次に活かすことで、長く働ける環境を作れるのではないでしょうか。