介護士としてどう働くのか?

施設介護を経験したことで

介護士になる人の中には、どこかの介護施設で働くイメージを持っていたりするでしょう。

一方でこみちは、介護施設で働き出す前に、障がい者施設や障害児施設も視野に入れていました。

言うなれば、高齢者介護を選んだ当初の理由は、「オムツ交換」を覚えるためです。

というのも、障がい者の中には身体や精神など、様々な理由や原因でサポートが必要な人も多く、「オムツ」そのものがマストではありません。

その点は高齢者介護と大きく異なります。

しかし、介護士として、オムツ交換の経験がないと分からないこともあります。

少なくとも、介護士を始める前、「オムツ交換が出来ること」がとても大きな壁でしたし、そこに何らかの意味や目的を描いていたのです。

もちろん、実際に経験し分かったこともあれば、それだけが介護ではないし、むしろ一部でしかないことも理解できました。

介護士としてどう社会に関われば良いのか?

ドキュメンタリー番組を観て、「そうだよなぁ」と感じました。

つまり、人々の生活はどんなに幸せそうに見えても「闇」の部分はあるし、周囲から心配されていても「当事者たちは幸せ」だったりします。

それだけ評価や感覚は、人それぞれで、周囲から支援することは画一的にはできません。

つまり、原則はどこにあって、でも例外や個別ケースとして向き合えるかがポイントです。

実際、施設介護でも「どのような支援」を求められているかは明確で、少なくとも事務的なケアではありません。

もちろん、基本的な介護スキルは必須です。

しかし、例えば16時間にもわたる長時間の夜勤を担当する場合でも、一人の介護士が20名や30名の利用者を安全に管理するのは容易ではありません。

事故やトラブルを一人で対応するのは、社会的な責任とは別だとしても、精神的な負担がないとは思えません。

それだけの重労働も「夜勤手当て」という形で支払われるのですが、その中身は夜勤割増に従う増加報酬も含まれもので、十分な対価を得られているという印象は少ないはずです。

個人的には、特に中高年からの介護士としては、施設介護を唯一の選択肢とするよりも、介護予防の分野や自宅介護の部分など、もう少し幅広く「介護」に関わることも想定して良いはずです。