施設長と言っても
施設長という役職は、会社でいう「社長」と同じ意味です。
しかし、親会社の「社長」と子会社の「社長」では、その役割が大きく異なることもあるでしょう。
また、「社長」であるなら、当然知っておくべきこともあるはずで、そこから極端にかけ離れた経営スタイルは「現場」からの反感を買います。
例えば、「ワンマン社長」と呼ばれる人がいます。
なんでも一人で勝手に決めて、それを従業員たちにも強制するので、現場はいつも「てんやわんや」です。
やり方が合わないと辞める人もいるでしょう。
しかし不思議なのは、「ワンマン」なのにしっかりと周囲がサポートして、そのスタイルが好意的に働くケースもあるのです。
だいたい、そんな場合のポイントは「ナンバー2」と呼ばれる人の幅広いフォローにあるでしょう。
「ワンマン社長」が、なぜにワンマンで物事を瞬時に決定実行するのかを、現場にも共感されるように慣らしながら伝える努力をしているからです。
つまり、どのようなタイプの社長であっても、その考えやスタイルに共感してくれるパートナーがいなければ継続はできません。
例えば、経営のテクニックを書籍などで学び実践しても、「組織化」されていなければいずれは「部下たち」が付いて来ないでしょう。
昭和の頃なら、「熱い経営スタイル」が共感に繋がったかもしれませんが、平成から令和となり、どんなスタイルで引っ張るべきかを研究する必要があります。
もう随分と昔のことですが、こみち自身にも部下ができ、一人から二人、三人と増えて行くと、口頭だけの連絡や指示だけでは限界を迎えました。
つまり、10名以下でも「組織化」が不可欠なのです。
「組織化」とは何か?
サラリーマン時代に学んだことの一つが、この「組織化」の重要性です。
部下が一人しかいない時は、何かあると隣り座る部下に話掛ければいいだけです。
それがどんどん増えて、時にその全員が顔を合わせないようになってくると、意思の疎通がとても困難になります。
というのも、経営には明確な正解というものがありません。
「左」を選んだとしても、「右」を選んだとしても、失敗とは限らないからです。
しかし、例えば「左」を選んだなら、その次の一手にも「関連性」が必要です。
そこで、「右」に近い一手を打つと、どっちなのか分からなくなり、いつかは方針がバラバラになってしまうでしょう。
多くの場合には、現場が独自判断を加えるようになり、気づけば経営者と現場が乖離して、企業としての力を失います。
つまり、「組織化」をなすためのポイント一つ目は、「明確な方向性」の提示です。
社長という役職に就いたら、「今後、どのようにして会社を牽引するか」宣言しましょう。
方向性が決まったら、それに合った組織を構築します。
100名の部下に一気に指示を出しても、その内容を理解する程度はバラバラです。
つまり、組織としてどう動いて欲しいと思っているのかを効率的に伝えるために、社長の下に部長を置き、そのさらに下に課長や係長がいる構成図を作りましょう。
名称は変更しても構いません。
支部長でも、横文字の肩書きでもいいので、絶対に「理解してもらいたこと」を何段階かに分けて、より経営陣に近い人材ほど、その深い内容まで理解してもらうようにします。
人が人を惚れるとは?
恋愛の話ではありません。
しかし、会社でも、部下が上司に惚れることは多分にあります。
感情を露わにする人もいるでしょうし、実は「惚れていた」というケースももちろんあるはずです。
というのも、部下から見て、上司の背中が「これから目指したい自分の未来像」だったら、人は何らかのきっかけで「惚れる」はずです。
仕事に対して熱心さがある場合や、難しい仕事でも工夫しながらアイデアを出し続ける姿を見て、「こんな上司について行きたい」と感じます。
もちろん、それ以外にも原因はありますが、どこかの部分で真面目さや寡黙さが無いと、部下には魅力的には映らないでしょう。
そして、意外なほど、人は他人のことを見ています。
見られているから頑張るというスタイルは、すぐに見破られてしまいますし、肝心な時ほど人が助けてくれません。
「自分にはリーダーとしての資格がないのか?」
そんな風に言う人ほど、私生活でも「自己都合」を優先して考える傾向があります。
部下が惚れるワケがありません。
結局、半年で退陣となったものの
今回の施設長は、何か結果を残すこともなく半年で退陣することになりました。
すこなくとも「施設をこんな風にして行きたい!」という目標を聞いたことがありません。
また、利用者に対して、施設での暮らしや満足度を確認している様子も見られませんでした。
「どんな施設になると嬉しいですか?」
実現できないようなことだったとしても、雑談の中で利用者の要望を集めることはできます。
そして、組織化する際に、現場ではどんなやり方をしているのか、改善はできないのかと検討できるでしょう。
半年は長いようにも感じますが、新店舗が半年で閉店したなら、その原因は出だしから問題があったことになります。
利用者のニーズを読み切れていなかったとか、働くスタッフの苦労や不満に気づていなかったなど、就任当初、早い段階で手を付けるべきだったことを見落としていた可能性gsあります。
大きな組織なら、一定期間は何事もないように動きます。
しかし、ある時点でキーマンが現場を離れ出し、組織が一気に弱体化して、問題が浮き彫りになるのです。
確かに、中堅が大量に離職し、組織が崩れて来た兆しがありました。
誰にでもできる役職ではないだけに、今回のことを経験として、次のチャンスを待つしかないでしょう。