物の値段はどうやって決められるのか?

ビジネスと基本をおさらいする


物の値段とは、単に商品の価格とは限りません。

我々の労働に対する金額も当てはまります。

その際、ビジネスの基本となるのは、「需要と供給」が根底にあるはずです。

つまり、その商品を欲しいという人がいることで、提供する人との間で「価格」が決まってくるのです。

稀に、商品を意図的に買い占める人が現れ、一般の市場に「ある商品」だけが品薄状態になり、それに伴って商品の価格を操作するような事態も起こります。

詳しくないので詳細には触れませんが、談合や独占禁止法による対象に当たるか否かも議論になるかも知れません。

ただ、一つ言えるのは、資本主義を尊重する以上、より多くの金額を提示した買い手が商品を買うことができるのは、競売などでもよく見かけます。

そして、それだけ高値でも価値があるからこそ、買占めも起こるのでしょう。

介護施設の売上と公共事業の類似点


皆さんは、官庁などの職場で働いたことがあるでしょうか。

何も公務員ではなくても、配分された予算を資金に事業を動かす業界にも言えることです。

例えば介護施設の場合、介護報酬というものが売上になります。

いいサービスだから利益が出るのではなく、決められた条件を満たすことで売上になるのです。

極端なことを言えば、施設内のサービスを向上させることがポイントではなく、求められる条件に合わせることが大切になります。

地域によっても異なりますが、最も介護支援が必要とされる要介護5の方を施設で介護すると受け取れる報酬は、予め決められています。

つまり、質の高さで変更されるというよりも、ペナルティーを受けるような行為を回避することがポイントになるとも言えます。

そんな状況なので、施設内のサービスは簡単に質を上げることが出来ません。

それは一般的な民間企業と利益の発生する仕組みが異なるからです。

公共事業などは、民間企業に入札を行い工事価格を決めたりもします。

そこでも、「ある工事」を「いくら」でできるかを聞かれているのです。

決して、「あなたの会社ではどれだけ上手にできますか?」と言っている訳ではありません。

ある意味で「金額」が重要なのであって、条件に合っていれば「それ以上の品質や付加価値」は求められていないことになります。

期日までの納品するという案件


例えば、期日までに指定された数量の商品を納品する場合、そこに個々の商品の品質管理までは想定されているかいないかはグレーゾーンでしょう。

もっとも契約内容に明記されていれば、それに従うのは当然ですが、「よく見ると汚れがあるようにも見なくない」という軽微な瑕疵は、詳細な契約書がなければ、後から揉める項目です。

民間企業の場合、品質管理を疎かにすれば、その時の契約では上手くいったとしても、社会的信用を失えば次はありません。

一方で公共事業の場合、我々の税金を再分配した資金が予算になっているので、少し特殊な状態です。

経営者の友人から聞いた話では、公共事業の良さは支払いの良さでもあると言います。

つまり、一般の企業以上に公共事業では確実に売上が見込めるので、好んで受ける業者もいるのです。

もしも納品された商品に問題があったらどうなるでしょうか。

民間同士では、再納品となるでしょうし、場合によっては損害賠償の対象になるかも知れません。

しかし、公共事業の場合には納品が滞りなく済んでしまえば、クレーム対応ではなく、さらに別の公共事業として「検品」を経て不足分は「再入荷」となるでしょう。

いつもそうなるということではなく、民間とは異なる性格だと言いたいのです。

例えば介護士の報酬はなぜ上がらないのでしょうか?


それはこれまでの話からして、介護士の仕事ぶりで報酬が決められていないからです。

勤務する介護施設の総売上がベースとなり、それぞれの部門に資金が振り分けられ、その一部が我々介護士のもとに届きます。

施設として必要な資金を高めに見積もれば、それだけ介護士に渡る金額は少なくなりますし、介護士に多くを渡し過ぎれば施設の運営は立ち行かなくなるでしょう。

ビジネス形態として、民間型に比べると収益を上げやすい一方で、個々の従業員は報酬が中々上がりません。

ただ公務員の場合には勤務中の報酬がほどほどでも、退職後のサポートが十分ということもあります。

それが介護士の場合、現役中もそれなりで、退職後も手厚くないとなれば、どこに魅力を求めれば良いのかという話にもなるのです。

物の値段をどう決めるのか?


結局、「良い物は高い」が基本です。

欲しい人が多ければ、自然と商品価格は上昇するでしょう。

一方で、意図的な吊り上げによって、価格の操作が行われることもありえます。

例えば、限定100個という商品が、それだけ多くの人が欲しくなる手法です。

通常価格よりも高い場合でも、十分に販売できるのがポイントです。

また、価格が付きにくい、ライティングやイラスト制作よりも、店舗経営のような商売の方が売上アップには近道でしょう。

ただ、一定の元手が必要になるので、「コケた」時の損害も膨らみやすくなります。

その意味では、我々自身がコツコツと信頼や実績を重ねて「価格」を伸ばすよりも、すでに定評のある分野で商売を始めた方が結果を得やすいでしょう。

それはある意味で、公共事業に頼る会社と同じ仕組みで、確実性や手堅さを尊重した手法と言えます。

特に市場で商品の供給が十分な時ほど、会社としては提供先に迷うでしょう。

一時期流行したソーシャルサービスでは、個人でも簡単に請け負える目新しさがあった反面、物の価格としては大きく値を下げました。

ほとんど利益が出ない状況でも、参入する人が多ければ、それはそれで市場としては成立したのです。