施設長の認識
介護士として働いていると、ちょっとした「言葉」にほっこりします。
職場にふらりと顔を出した施設長が、「おはよう」と声を掛ける姿を見て「ヤル気」がアップすることもあります。
ところが、慌ただしい時間帯で、フロア内を急いで動き回る最中、「最近、どうなの?」と場の雰囲気にそぐわない話を始めると、「ン!? 何?」と思ってしまうのです。
変な言い方に聞こえるかもしれませんが、「施設長は上手く乗せて、気分良く働いてもらえば良い」のです。
何も「オレは施設長で偉いから、いつでも優遇されて当然だ!」と思わせるような行動に出る必要はありません。
なぜ、そんなに空気を読まない行動を疑問視するのかというと、「現場仕事を理解していない人なのだろう」と思ってしまうからです。
確かに介護現場で介護士として働いてみると、その大変さに気づきます。
もしも、看護師や作業療法士なら、こんな風にはなっていないと思うことも多分にあるからです。
このブログでも再三触れている施設独自のタイムスケジュールは、その日のメンバー次第で楽にも苦にもなります。
それは、同じ仕事をするのに、30分で終える人もいれば1時間以上も掛けてしまう人もいて、遅れは誰かの負担で賄われます。
こみちは、現場にいる間、ずっと時計ばかり気にしています。
何時だから何を終えていないといけない。
そんな気分に追われながら、目の前の仕事や次の仕事をこなしています。
「エエ、全然終わってないぞォ!」
フタを開けて、ため息が出ることもよくあります。
そんな時に限って、利用者からトイレや雑務を頼まれるのです。
現場のリーダー
リーダーとは別の人が、「リーダーは体調が悪いからサポートしなければ」と言い触らして来ました。
それを聞けば、「大変ですね! こっちで受け持ちますよ!」となります。
ただ、先にも言いましたが、スムーズに現場が回っているのなら何も言いません。
しかし、できていない部分を同時に補いながらどうにかスケジュールを追っつけている状況の時は、「エエ!?」としか言いようがありません。
これが一般のサラリーマンなら、今日は準備だけを済ませて、明日仕切り直そうというような働き方ができます。
しかし、介護という仕事は、今日を生きている利用者を支援しています。
今日は今日で、明日は明日なのです。
パート勤務の介護職員の中には、いきなり休むことがあります。
その人が、入浴担当だったりすると、予定が見直され持ち場が変更されます。
同じように、体調不良で早退することもあって、「お大事に!」を送り出す気持ちと、そのあとの現場を考えると複雑です。
というのも、シフトは人員に余裕がある日もあれば、この日は本当に厳しいという日もあって、そんな厳しい時に割り振られた業務担当者が休むのは頭が痛くもなります。
あの人がシフトに入っているから…。
リーダーに対する期待は大きなものです。
ところが、「体調が悪いみたい」という噂は、ちょっとズルいと感じます。
「体調が悪いからお願いします」というのならまだしも、「らしい」という言葉を聞いて、いつも以上に作業して、終わって当たり前という風潮は良いものではありません。
というのも、「らしい」と言った人が頑張ることや、リーダーに代わって指示を出すなら分かるのですが、負担を他人に押しつけて後は知らないという態度はどうかと思うのです。
介護士として頑張る理由
利用者の為なら分かりやすいでしょう。
自分の生活の為というのもあります。
リーダーや別のスタッフをカバーするため、というのはどうでしょうか。
さらに、施設長のためという場合も考えてみましょう。
ものすごくドライな言い方をすれば、雇用契約に基づいて我々介護職員は働いています。
1時間いくら。ひと月何円という約束で、担当する業務を仕事として行います。
その中で、介護というものに特別な思い入れややりがいを見出し、その奥深さに魅力を感じる人もいるでしょう。
こみち自身は、「経営者には従業員の未来さえも担う覚悟が必要だ」と考えています。
それくらいの気持ちがないと、人を雇い入れて使うことはできません。
介護も配慮が欠かせない仕事ですが、経営者は人の人生さえも預かる立場です。
そう考えた時に、「お金を払っているから」という気持ちで、人を安く使うのは個人的にイヤなのです。
施設長が無駄に偉そうにする姿に幻滅するのは、施設長も雇われる人で、だけど従業員の未来担う立場だと言えます。
そんな人が、与えられたポジションに浮かれて、人を見下したりしたら誰も付いては行きません。
何より、ヤル気のある従業員は別の職場に移動し、残った従業員は手を抜いて働くようになってきます。
それは、施設長の背中を見ているからかもしれません。
最近、介護士としてどんなモチベーションで働くのだろうと思うことが増えました。
頑張ることで利用者が満たされたり、自分自身が満足感を得られるならいいですが、抜けた穴を補うことに奔走し、必死になって補っても現場のリーダーや施設長が無関心なことに気づいてしまったからです。
サラリーマン時代、例えば売上で同期に負けた経験とか、意気込みが空回りして不評に終わったことなどは、自身の改善や課題も含まれます。
しかしながら、今の職場では99%を達成しても、残り1%の未達成部分を指摘されます。
よくあるのが、一人で現場を回そうと奮闘して、目処が立った頃に助けが入るパターン。
もちろん、その間に別の持ち分を熟せたということもあるでしょう。
しかし、必死になって動き回った後、それがいつに間ないかみんなの仕事となり、スケジュール通りできたで終わるのは気持ちとして不満もあります。
実際、年に一度の上司面談でも、昇給の話は数分のことで、担って欲しいお願いだけが増えました。
施設の未来や施設長の想いを聞かされても、「それは誰が頑張る話なの?」と聞きたいくらいです。
従業員が頑張るためには、施設長もしなければいけないことがあるはずです。
こみちは介護のスキルを未来の生活に役立てたいと思っています。
しかし、介護施設が求めるのは、呼べばいつでも働きに来る従業員で、忙しい時は早く来て、遅くまで残ることもできる人。
それでいて、報酬や待遇にあまり興味がない人。
そんな人っているのでしょうか。
皆さんは、介護職員として、どんなモチベーションで頑張れていますか。
思うに、介護業界の大きな課題になるでしょう。
なぜ、介護士は頑張るのかと…。