要介護の違いで介護方法も異なるのか?

要介護「3」の意味


こみち実務者研修を受けている時に講師の方から聞いたのは、「要介護3」が自宅介護から施設介護に切り替えどきだと言っていました。

実際、介護士の立場としても、要介護1や2の人は支援も必要ですが「寄り添い」や「共感」のウエートが高いように感じます。

介護度が増すに連れて、本人の意向よりも提供しなげればいけないことが多くなり、どうしても介助ベースの支援となります。

要介護3となる目安は、「自立」が困難で常に見守りが必要な状況です。

つまり、トイレに行く時も手すりや杖、車いすなどを用いて移動し、便座に乗り移る場合も支援が必要になるでしょう。

それは、本人だけでトイレで用を足すことができないことを意味します。

家でひとり留守番をすることも難しくなるので、家族だけで支えるのは厳しいのも分かるでしょう。

日常生活自立度の7段階


日常生活を送るうえで、物ごとを把握し理解できる能力によって7段階に区分されます。

もっとも軽い「Ⅰ」の場合、ほぼ自立可能なレベルで、独居でもない限り生活できる状況です。

さらに悪化すると、「Ⅱa」、「Ⅱb」と進みます。

慣れない屋外で、困惑してしまうような場合が「Ⅱa」で、自宅内でも戸惑う姿を見かけるようになるのが「Ⅱb」です。

ある意味、この段階になれば、本人だけで契約を交わすような行為は避けるべきで、日常生活を誰かに支えてもらいながら過ごすことになります。

ただ、漠然とした話題では十分に意思疎通できるので、「今日はいい天気ですね!」と話しかけると「本当にいい天気です」と答えてくれます。

しかし、施設に入居しているのに「これから洗濯物を干すんですよ!」などと事実とは異なる状況を話すこともあります。

施設の利用者であれば、「トイレに行きませんか?」とか、「そのおかずは好きですか?」など、質問すれば答えてくれるので気持ちを教えてくれます。

さらに悪化すると「Ⅲa」や「Ⅲb」になります。

用を足すためにトイレに行っても、ひとりで衣類を脱ぎ、便座に座って用を足す流れができません。

「ここに来て、ズボンを脱ぎましょう」
「次は、そこの便座に腰掛けましょう」
「用が済んだらこの紙で拭きましょう」
「ズボンをあげたら、上着を下ろしましょう」

こんな風に行為ごとにアドバイスして、誘導しなげればいけない状況です。

特に「Ⅲb」になると、大声をあげたり、徘徊する状況です。

最後が「M」と呼ばれるレベルで、幻視などが見える場合で、施設でも指先を空中に掲げて、何かを追うように動かす方がいました。

「ご飯を食べるので口を開けてください」と言っても、空を見上げるような視線で何かを感じているようにも見えました。

この段階になると、もう自宅で介護するのは難しいでしょう。

もっとも「M」の場合でも状況が四六時中続くとも限らず、調子が良い時は問いかけに答えてくれたりもします。

施設の入所者で多いのは、「Ⅲ」または「Ⅱ」で、まれに「M」もいます。

「Ⅲ」や「Ⅱ」の方は、時々別のエリアから抜け出して迷い込んで来たりして、「どこから来たの?」などと呼び止めることもあります。

もちろん、介護士はどこの誰さんなのかは知っているので、内線などで来ていることが告げると、しばらくして引き取りに現れます。

楽しかったりすると、次の日も迷い込んできます。