新規採用の介護士が来ない!?

新年度を迎えた介護施設では


4月となり新しい年度を迎えました。

こみちが勤務している介護施設にも、新しい介護士さんが入職して来たのです。

多くの介護施設がそうであるように、介護士は中途採用も少なくない業界です。

「以前は、〇〇施設に勤務していた」という話はよく耳にします。

その意味では、介護士目線での近隣施設の評判というものがかなり出回っているのも事実なのです。

そんな中、こみちと同じ施設に新規採用のフレッシュな仲間が増えたのですから、大変喜ばしいことでしょう。

もっとも、こみちの部署には先日の中途採用者がいることもあって、新たに配属される予定はないそうです。

18歳で介護士を選ぶという人生設計


中高年を迎えて、転職を考えた時に、介護士なら採用されやすいし、将来的にも長く働けるのではないかという期待があります。

これが別の職種でも採用されやすいとなれば、両者の利点を比較してみるでしょう。

まして、18歳の若者ならば、どんな業界にも進むことができると思うのは、現状を知らない中高年の時代錯誤でしょうか。

中高年からとはいえ、介護士として介護施設で働くようになって感じるのは、同じ福祉系でも「看護師」や「作業療法士」、「社会福祉士」とは異なります。

何が違うのかと言うと、介護士の場合にはより「現場志向」で、「仕事を選ばずに何でもトライする」チャレンジ精神が求められます。

仕事で優位に立つコツがあるとすれば、専門性を身につけることと主導権、発言権を持つことだと思います。

それを可能にするには、先ず職場内での実績を作ることでしょう。

新人の場合なら、先輩たちから「認められる存在になる」ことです。

そのためには、心配を恐れて後手に回るくらいなら、可愛がってもらえる存在となり幅広い経験をたくさん積むことです。

では中高年の中途採用者が、自分よりも若い上司に同じような「可愛がってもらう」方法を取れるのかというと、その人柄にもよりますが「厳しい」部分もあるでしょう。

こみちが18歳に戻り、しかも福祉系の業界に進むとしたら、作業療法士を目指すでしょう。

理学療法士でもいいのですが、より生活に密着したエリアを得意とする作業療法士を選びます。

もっとも、介護施設によっては両者の業務に大きな差がないこともあって、こみちの勤務する老健では、部位的な機能訓練を作業療法士も行っているようです。

こみちとしては、利用者との距離を縮め、卓上でその人に合った作業を通じて機能回復を目指すような働き方が理想です。

介護士でも、不定期ですが利用者の機能訓練に関わることがあります。

壁に設置された手すりを使って、車イスからの立ち上がりや伝い歩きなどを行います。

「なぜ、歩くのか?」という問い掛けをするのではなく、「一人で立ち上がれるようになろう!」というような介助をしようというものです。

その意味では、介護士よりもさらに利用者の生活に関わりながらサポートできるという面で、作業療法士などの道がオススメです。

中高年の方でも、介護士に関心がある人には、作業療法士や理学療法士という選択肢も検討して欲しいと思います。

福祉系の職種を目指すなれば、単純に報酬額の大小だけで決めるべきではありません。

それよりも、その施設がどんなサポートで利用者に関わろうとしているのかを知り、自分が共感出来るか否かを見極めることが大切です。

その意味では、介護士となると選択の幅も広がり難く、高い専門性を発揮することも期待できないとなれば、18歳で介護士からスタートするなら、しっかりとした人生設計が不可欠です。

働きながらステップアップしていくという選択肢もあるので、介護士として現場で経験を積みながら資金を貯めて、時期を見てさらに活躍の場を広げて行くというのもあるでしょう。

今日、入職された若い介護士さんたちは、これからの介護業界を担って行く存在です。

もしかすると、こみちを始め中高年の方たちが介助されるかも知れません。

経験を積めば先も見え、その時にまた選択を変えて行く。

そのためには、資金も勇気もヤル気も必要です。

コレは18歳だけに限らず、我々にも求められる人生を切り開くためのセオリーでしょう。